マニアックなイタリア旅 アブルッツォ州をウロウロして、ローマとナポリで飲み歩いて #12 たまたま呑みに来てたヴェネト州「Il Moralizzatore」の造り手と泥酔しちゃう『RIMESSA BARRIO (San Benedetto del Tronto)』

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ぐるめ

にゃー🐈 ニャロです。

今回の初アブルッツォ旅、色々ビックリなことだらけだけど、元々イメージしてた「アドリア海に面してて、海の幸が美味そう」ってのと真逆の山沿いばっかウロウロしてきたわけ。

それじゃダメじゃんね。一泊は海沿いの町に泊まって魚介を… ってんで、狙ってたのはジュリアノーヴァっていうアドリア海に面したアブルッツォ州北側の町。例のアプリ「RAISIN」に載ってる「Aprudia」ってリストランテを狙ってたんだけど、

ホームページのWEB予約で2人以上からの予約ってなってて。セコい…

んで、海沿いで何軒かナチュール系のワインバーがあるらしいサン・ベネデット・デル・トロントって町まで足を伸ばしたんだけど。

この町、笑っちゃうんだけど、マルケ州なの。ほぼ州境なんだけど、レッキとしたマルケ州の町。クルマで州境の看板見つけて笑っちゃった…

まー、いいじゃんね。ほぼアブルッツォだし、この町に来たお陰で素晴らしい出会いがあったし、最高に愉快な夜を過ごせたんだから。

人口6万人の結構大きなサン・ベネデット・デル・トロント、若干クルマ運転に苦戦しながら住宅街にある民宿みたいな宿「B&B Santa Lucia」へ。

部屋はバッチシ、

シャワー付の部屋なんて、ゴージャスじゃん。

さ、歩いて10分弱の中心部へ。

まず向かったのは、ワインバー「IODIO」。

本屋さんみたいで喫茶店みたいなワインバー。

シャレオツ系列の喫茶店的、静寂のワインバー。とりあえずオススメの白ワイン1杯いただいて、2軒目に移動。

次に来たのが、クセの強いワインバー「RIMESSA BARRIO」。到着した21:00頃は満席で大騒ぎだったんだけど、

カウンター6席と背面に5席、店の前にも立ち飲みテーブル出してるんだけど、厨房無くってハムサラミ・チーズを切って出す小さいワインバー。

なかなかムサいオッサンが1人で営業してて。

とりあえずお腹空いたし、ハムサラミ・チーズ盛り合わせ頼んで、

なんだか楽しそうなワインバーの雰囲気を楽しんでたんだけど。

カウンターにはステンレスの備え付けワインクーラーというか、ワイン用の氷風呂が。

おトイレにはアップライトピアノ。謎…

ここの店主のムサいヒゲのオッサン アレッシオさんが出してくれるお任せワインがナゾに美味しいから、「どこのワイン?」って尋ねたら、

「オレのワイン」

「それはわかってるけど、だから、マルケ州の?アブルッツォ州の?なんて造り手の?」

「だから、オレのワイン」

「?」

「オレ、畑仕事もしてんだよ。オレの畑のぶどうで造ったオレのワイン」

「?!」

この⬆パッセリーナも、

⬆このサンジョベーゼも、

⬆このサンジョベーゼのロゼも、どれもユニークな味わいの風変わりなワイン。なに、僕みたく庭で数本ぶどう育ててんの?

うきゃー!⬆のぶどう畑、約3ヘクタールあって、夜のワインバー仕事の明け翌日にパートナーと2人でぶどう畑の仕事してんだって。マジかー!マルケ州もナチュラルワインの変人だらけってこと???

更に、

夜も更けてきて、お客さんも少なくなってきたんだけど、さっきからムサい店主アレッシオさんとやたら議論してるカウンターのオッサンに何故かロックオンされて。

「あのさー、日本人なの?」

「そだよ、文句ある?」

「オータさん知ってる?いいヤツだよねー」

「?」

「ほら、イタリアワインを日本に輸入してるオータさん」

「あ、ヴィナイオータ?」

「そうそう、イベントでオータさんに日本に招かれたこともあるにょー」

え?そなの?

スマホぽちぽちしてみると…

うわ、ずいぶん昔の写真っぽいけど、ホントに載ってる。飲んだ事ないけど…

髪の量も肌の張りも全然違うけど、骨格と目と鼻とアゴは同じだ…

「イル モラリッザトーレ」のアンドレアさん、すでに結構な酔っぱらいモードなんだけど、語る内容は真面目系。

「ヴェネト州っていえば、こないだアンジョリーノさんとこ訪問したー」

「おいおい、アンジョリーノさまは俺達の敬愛するお師匠さまなるぞ!」

「そーなんだー、世界は狭いねー」

「オレのワインも飲め!旨いぞ」

「はい、飲む!」

っていうワケわかんない酔っぱらい的な会話の流れで、初めて飲んだ「BRESPA」なるワイン⬇

ほへー、酸っぱ旨いぞ!酸っぱ系は僕の好みだけど、ヴェネト州ってことはガルガーネガ?こんな酸味のある…

調べたら、ヴェスパイオーラっていうヴェネト州の土着のぶどうなんだって。酸っぱくってレモネードみたい、いいぞ、このオッサンのワイン、かなり好きだぞ〜。

「なら、これも飲め」

「はい、有り難く頂戴いたします」

もう、ここはワインバーじゃなく、酔っぱらいと美味しいワインをひたすら飲む集会所(それをワインバーというなら、ワインバーには酔っぱらいだらけじゃないし、1杯しか飲まないお客さんもいるから…)。

この気持ち悪いラベルの「CABERNERE」、カベルネ ソーヴィニョン70%、メルロー20%、ピノ ネーロ10%なんだって。カベルネ系列だけど樽香感じないし軽やかだし、これもゴビゴビ飲んじゃうじゃん。

「旨いね、いいじゃん、アンドレアいいじゃん!」

「そうか、じゃあこれも飲め。オレも飲む、3人で飲むぞー」

ムサい店主 兼 ヴィニェロンらしいアレッシオさん、ヴィニェロン 兼 酔っぱらいのアンドレアさん、旅人 兼 酔っぱらいの僕。ナゾの3人だけになった深夜のマルケ州のワインバー。

そして、

⬆「Bibby」、これも酸っぱいヴェスパイオーラの軽い泡。もう呑み止まらない、ヤバい、いや多分もうヤバいとか考える脳機能は停止してるから、むしろ安全。

そして、アンドレアさんが「よーし、とっておきのオレのワインを開けるぞ、飲むぞ!」

「おー、飲むけど、何がとっておきなんだ?」

⬆「VIZETA」、ヴェスパイオーラ100%をシャンパン方式で造ってる泡ワインで、

「大変なんだよ、逆さにしたボトルをさ、ルミアージュしないといけないんだよ、クルクルって、大変なんだよ~」

「うんうん、大変なんだね」

「でも、旨いだろ、旨くて泣けるんだよ、オレ…」

自分で造ったワイン飲んで涙ぐむアンドレアさん、なんていいヤツ、そしてなんて旨いワインなんだろ、そしてなんていい奴らなんだろ。

言ってることは半分くらいしかわかんないけど、もうめちゃくちゃな立ち飲み。そして、店主のアレッシオさんが、

「明日、ヒマだろ?」

「忙しい、飲み食いして回るのがオレの旅だから」

「明日、10時に店に来い。オレの畑に案内してやる」

「それいいね、10時に集合だ!」

明日は海沿いのトラットリアでアドリア海のウニをどっちゃり乗せたキタッラとか、アドリア海の魚介とワインの相性を研究する予定だったんだけど、優先順位からいって、明日はぶどう畑に行くしかないじゃんね。

偶然迷い込んだマルケ州のワインバー… なんて夜だ〜!

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