スナフキンのように気ままなワイン旅 北イタリア2023 #35 理想のペーストがナチュラルワインと楽しめる稀有なジェノバ近郊のオステリア『Baccicin dü Carü (GENOVA県, リグーリア州)』

日本ブログ村バナー
日本ブログ村バナー
PVアクセスランキング にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村
ぐるめ

にゃー🐈 ニャロです。

ピエモンテ州、アレッサンドリアでの二泊中、

実は日帰りでお出かけしたの。

MOさんが、こよなく愛してるらしい、ピエモンテ州南部のOVADAって場所にあるワイナリー『BORGATTA』へ、MOさんが単身乗り込んだのよね。勇気あるわよね。

僕らがクルマでMOさん送り届けたとき、ボルガッタの2階ベランダにいた奥様マリアルイーズさんの「Aspetta〜!(待ちなさ〜い!)」ってデッカイ声が印象的だったわ。僕らは待てなかったから。MOさんを置いてトンズラ、じゃなくて出発したの。

そう、何故って、その他4名には、重大な任務があったの。

① 素晴らしき美味しいペーストのパスタをリグーリア州で食べる

② 港町ジェノバに乗り込む

なんせ、アレッサンドリアはピエモンテ州の南東の端っこ、つまり、ちょっとクルマで南下すればリグーリア州なの。

で、リグーリア州って言えば、ペーストじゃんね。いわゆる「バジリコソース」ってやつ。

本気のペーストを本場で食べたいじゃん。讃岐うどん界の『しんぺいうどん(高松市内、香川県)』みたいに、単純な食べ物ほど奥が深いんだからさ。

で、調べに調べたわけ。「オステリア ディタリア」掲載のリグーリア州のオステリアで、ペースト拘ってて、かつナチュラルなワインを置いてるお店を。

GoogleMAPの写真を手掛かりに。こうゆう下調べこそ、旅先で素敵な食事する重要な準備なんだもん。

で、決めたのが、アレッサンドリア➡オヴァダから下道で南下する渓谷沿いにある『Baccicin dü Carü』ってオステリアなわけ。クルマじゃないと行けない場所だけど、ペーストに関しては、かなりやっちゃってるお店みたい(実際は、ペースト以外も相当…)だし、GoogleMAPの⬇の写真だけがワインの手掛かり…

さぁ、最高のペーストを食べに行こうか!

… 渋滞知らずのピエモンテ州/リグーリア州の州境エリア。目的地近くに開店時間30分前以上早く到着しちゃったから、滝があるっていう公園を散策してお腹空かせて。

公園内、駐車場から滝まで、結構歩いたかんね。これで、空腹スイッチオン。

すんごいクネクネした渓谷沿いの下り坂をエンジンブレーキぶんぶんいわせて… ここじゃん。

上に見えるのは高速道路。ジェノバに行きたきゃ高速でスイスイなんだけど、それじゃこの店には来れないし。

まさに「峠の一軒家」って風情。これは、大当たりか大ハズレどっちかっしょ。

かなり好みな外観だわ。

およよ、葡萄絞り器があるじゃん。昔は自分とこでワイン造ってたのかしら?

予約無しで突入したら、入れたけど既に数組のお客さんたちがいて。周辺に路駐してるクルマ、結構あったかんね。ここが目的なのね。

オステリアの大ボスっぽいお爺さんに「ナチュラルなワインがいいの、絶対絶対だから」ってお願いしたら、「じゃあ、一緒に見に行こうか」って。このパターン、ワクワクパターンじゃんね。

お店に隣接した建物、なんかの小売店かと思ったら、ワインセラーなのよ。いいじゃん!

品揃えは、シブいわね。ゴージャスな造り手のワインは置いてないけど、近隣のリグーリア州・ピエモンテ州を中心にいぶし銀な品揃え。

「うーんと、コレとコレとコレあたりがナチュラルだな」ってお爺さん。ボケてないじゃんね。

ってか、このオステリアもそうだけど、今回何軒か食べに行ったオステリア、大概は「クラシック(SO2)系」「ナチュラル系(SO2無添加もしくは少量添加)」両方のワインを揃えてて、ソムリエ係のカメリエーレはちゃんと理解してて。素晴らしいわ。

ワインがメインのワインバーは、結構「うちはナチュラルだけ」って感じのお店があったけど、色んなお客さんが食事に来るオステリアは二刀流がナウいのかしらね。

で、お食事メニュー。

実に良いじゃんね。正統派ストロングスタイル、古典的郷土料理のオンパレード。恐らく「エスプーマ」とか一切無し、こうゆうお店が僕は大好きなのよ。好き好き、大好き!

で、一応ね、お爺さんに「ねえねえ爺さん、このお店のペーストはホンモノと聞いて来たんだけど」ってハナシを振ったら、

「おーい、アレ持って来い!」って、厨房からペースト専用大理石乳鉢とペースト専用スリこぎを持ってきて。

「このスリこぎは、洗わないんだ。匂ってみな、いい匂いだろ?」、って。最高じゃん!

さらに、

「この最高のバジリコを見ろ。葉っぱが大きく無いだろ?大きい葉っぱは、乳鉢で擦ってもスジが残るから、このサイズがいいんだ。モチロン採りたてだぜ、ワイルドだろ?」… はい、大変ワイルドです。ここに来て良かったです。マジで、素晴らしいです、爺さん。

さらに、全開でノリノリのお爺さんは小麦のハナシへ。

難解なお話だったんだけど、ざっくり理解したのは、

「みろ、これは古代小麦なんだ(だからナンなのかは不明)、うちはな、この古代小麦を使ってるんだ。だから●●●●●なのだ(判読不明)」。

「古代の小麦を…」「古代なんだから…」… お腹空いた。

その古代小麦で焼いたらしいパンみたいな…

そして、さっき選んだワイン。PIGATOなる葡萄を使ったローカルワインみたい。

… いい、いいわ。とっても良いじゃん。樽香とかなくって、でも落ち着いた感じで色んな香りもとれて、こうゆうミドルボディでどっしりした白ワイン、素敵。

こうゆうローカルでナチュラルなワインを置いてるお店を探してて、実際に置いてたんだから、そりゃハッピーじゃんね。

ハムのゼリー寄せ… クラシックじゃんね。普通に美味しいわぁ。

イワシのフリット… 相当美味しいわ。昨夜のアレッサンドリアの「…」なオステリアのイワシフリットとは雲泥の差。

これ、なんだったっけ?

これは、まさか、BRANDACUJUNじゃん。

そうよね、海岸線まで南下して、西に向かえばコート・ダジュール。おフランスだもんね。しかしまぁ、こんな新鮮なカタクチイワシが手に入る場所だってのに、お店の名前をつけて「BRANDACUJUN DEL BACCICIN」とは、ほんと南ヨーロッパ人たちってバッカラ大好きよね。

で、スーパービックリだったのが⬆カタクチイワシのマリネ。

なんか、お隣の地元常連さんが事前に頼んで置いた特別料理を分けて貰っちゃったんだけどさ。これ、相当凄いかんね。

カタクチイワシといえば、我がマイ釣り場たる江ノ島裏磯の春のメインターゲット。氷たっぷりキンキン冷え冷えの海水で、釣りたて生きてるカタクチイワシたちを〆て、釣り場で内蔵とアタマとってヒレ抜いて血抜きして… ってやってる僕がビックリする鮮度。

このカタクチイワシのマリネ、マジでスペシャル。メッチャお隣のオッサンたちに大感謝だわ。

ワインが進む前菜がバチバチ来るから、もう2本目じゃん。大人3人なのに…

ピエモンテ州アスティ県モンフェッラートの「カルッシン」って造り手さんの、モスカート+コルテーゼ。そして、

同じ造り手さんのネッビオーロ。確か、白を飲んだと思うんだけど、僕はこれからジェノバまで運転して大都会ジェノバに突入して、更にアレッサンドリアまで帰るんだよなぁ…

でも、

うっひゃー!このペーストのニョッキ。もう気分はニョッキニョキ。これなのね、これがマジでリアルの本場のホンモノのペーストなのね。

感動的じゃん、やっぱリグーリアのオリーブオイルは香りが控えめで、バジルの香りが際立つし、乳鉢だからミクロまで葉っぱが粉々になってないけど口に当たらないし、歯でバジルの細かい欠片を噛むと更に口内で香り立つし。

ニョッキ自体もワンダフルだけど、さすがよね。しかも色⬆、スリたてじゃんね。感動じゃんね。このお店に来て、ホントに良かったわ。

もう一種類のパスタソースは、キノコソース。こっちも相当美味しいんだけど、

意味深いにバジル練り込んだパスタはご愛嬌だけど、やっぱこの店のペーストは想像出来なかった旨さだわ。

もう、どれくらいワイン飲んだか覚えてないけど、幸せな時間じゃんね。モチロン、セコンド(肉・魚)は無し。これが、僕お勧めの「日本人は前菜+パスタだけでお昼は充分」理論なのだ!

ドルチェも、

完璧に、

クラシック。そして、

素晴らしきカメリエーレのサービス。食べ物が最高で、ワインも素晴らしくって、サービスもワンダフルだなんて、なかなかイタリアでも無いかんね。

さぁ、安全運転でジェノバへ(大都会だから、僕はかなり緊張してて)、ってタイミングで、またお爺さん登場。「セラーに来い」って。

怪しい…

タイムだわ。

タイムね。ハーブの。

うへー、青汁?

お爺さん特製、自家製のタイムグラッパ。

「飲めば酔い冷めるから」って… んなわけねーじゃん。でも、嬉しいじゃんね。

この、みんなの笑顔がね、このオステリア『Baccicin dü Carü』のリアルな実力じゃんね。ムーミンEさんもペーストとかイワシがめっちゃ気に入ったみたいだし。ってか、気に入らないものが無いって、凄くない?

クルマは、完全にコントロールされた運転で、海へ。

うーん、トリエステはアドリア海。ここリグーリア州は地中海。なるほど〜。

で、更にクルマはジェノバ中心部の海沿いへ。ムーミンEさんをジェノバ水族館に連れていきたいムーミンパパHさん。任せて、めっちゃ怖いけど、完全にコントロールされた運転で、ジェノバ水族館のパーキングに到着。

僕も、水族館大好きなんだけど、でもね、ちょいと大都会をぶらついてみたくって。

ペーストだらけ。

切り立った丘の街だから、ジェノバの海沿いはギュウギュウに狭い町並みなの。

ヨーロッパ人って、生き物とか植物とかの精密画をオウチに飾るの、好きよね。

このイワシばっか書いてる画家さんの絵、危うく買いそうなっちゃった。旅って怖いわ。

あー!探してたペースト用の大理石乳鉢とスリこぎじゃん。欲しい〜…

… めっちゃ悩んだけど、うちの庭のバジル、そんなに葉っぱ生えないのよね。うーん、年数回のペースト調理に、こんなの買ったら、某北鎌倉の御殿様に献上するハメなりそうだし…

今回は、諦め!

カワイコちゃんが弾き語りしてたり、

イカしたジェノバブランドのお店でTシャツ買っちゃった。生地からジェノバ製なんだって、イカす!

あら、海パン…

ペースト大好きだけど、さすがに海パンには…

面白いユニークな大都会なのよ、ジェノバ。

モツ煮込み屋さんとか、

浅煎りコーヒーのバールとか。

全く、小憎い街よね、ジェノバ。近くに来たら、また立ち寄っちゃいそう。

そして、素晴らしいペースト食べたくなったら、1日レンタカー借りてでも、『Baccicin dü Carü』行くもんね。行きたいでしょ?

コメント

タイトルとURLをコピーしました