にゃー🐈 ニャロです。
イタリア愛が強めの日本人でも、「アブルッツォ州」って聞いて思い浮かぶのって、まあ「羊」じゃんね。
次いで「モンテプルチャーノ・ダブルッツォ」とか「ローマがあるラツィオ州のお隣だよね~」とか。
そん次くらいに浮かぶのが、「オリーブオイルの生産量が多そう…」。なんせド田舎なアブルッツォ州、当然団体ツアーの立ち寄り先なんて無いし、僕が知ってた都市名ってペスカーラくらい。
そう、実際にアブルッツォ州のオリーブオイル生産量はイタリア州別で第5位。微妙な順位だけど、実際にドライブしてるとオリーブ畑だらけ。じゃあプーリア州とか、どうなっちゃってんだろね…
今回のアブルッツォ旅で、「できれば行きたいなぁ~」って思ってたのが、オリーブオイル農園の『Tommaso Masciantonio』。そう、あの素晴らしく魅力的なオリーブオイルの農園じゃんね。
今回のアブルッツォ旅のきっかけの、横浜『マッジョ』のさっちゃんシェフご愛用のこのオリーブオイル、野菜系統のスープに「タラリ〜」とかかってるだけで大変身。ビックリする個性的印象的なオリーブオイルで。某北鎌倉のお店でも使ってるし。
んで、そのオリーブオイル農園の所在地が、今回2泊するグアルディアグレーレからクルマで20分って近いもんで、
アポイントのお願いしたら、オッケー貰えたのよね。だから、どんなに午前中DE FERMOで試飲して、お昼にリストランテでワインがぶがぶ呑んでても、
気合入れて運転するしかないわけ。過酷だわ、アブルッツォ…
目に見えるのは山々とオリーブ畑と葡萄畑だけ。Googleマップの助けがなければ到着できなそうな山奥なんだけど、余裕で到着。
誰もいなそうで、結構オリーブオイルを買いにくるお客さんが絶えないみたい。そりゃそうよね、大人気のオリーブオイルなんだもんね。
高台に経つオリーブオイル販売所 兼 絞って濾過して瓶詰めする工房。
例に漏れず美しいのよ。夕暮れ前のCapraficoの景色。
Tommasoさんの奥さまが工房を案内してくれて。数年前までは⬆のゴリゴリ潰し機を使ってたんだって。そういや、十年以上前にエミリア・ロマーニャのブリジゲッラ村にオリーブオイル買いに行った時見学した工房もこの方式だったじゃんね。絞るのも原始的な圧搾方式だっらけど。
今はこの⬆最新式の機械で、「とにかく酸化させないのだ!」方式なんだって。ふむふむ…
破砕➡絞り➡濾過、のプロセスで「とにかく酸化させないのだ〜!」ってことにこだわってるって何度も言ってたじゃんね。
ここで手が空いた当主のTommasoさんとバトンタッチ。
夕暮れのCapraficoを眺めながら「あそこまで、あっちは山の向こうまで、うちの農園。あの山の上にある建物が自宅と、新しき始めたアグリツーリズモの宿」って。なんか穏やか〜で優しいオジサン。
このロケーションなら収穫から6時間以内に絞るって可能だし、全部オーガニック栽培のオリーブを自社設備で精製するんだから、カッコいいじゃんね。
日が暮れてもオリーブオイル買いに来るお客さんがちょいちょい、その都度Tommasoさんが対応。なんか、オーダーメイドなのか、注文受けてから瓶詰めしたり。
その合間に、「うちの商品はね」って丁寧に教えてくれて。
香りや風味漬けしたオリーブオイルのシリーズ。「全部地元の食材だよ」って。
でもでも、Tommasoさんのオリーブオイルといえば…
この三兄弟。マッジョでも北鎌倉でも3種類のオリーブ(Gentile di Chieti、Intosso、Leccino )をブレンドした右端のスタンダードタイプを使ってるから、その他の2種類を味見させてもらったわ。
Intosso種だけを使ったこの「intosso」、涼やかで濃い緑、色んなハーブを絞ったみたいで、いつもの3種ブレンドより更に個性的。カッコいいオリーブオイルだわ。
こっち「Crognale」はCrognalegno種だけ。ナッツとかハーブ、少し華やかな感じ。なんともこっちも個性的。
なーんて感想言ってたら、Tommasoさんが「ちょっとウチの前の畑見に行こうよ」って。ってかほぼ真っ暗…
Tommasoさんたちのご自宅は向かいの山の上。そのお隣に出来立てのアグリツーリズモの建屋があって、周りはオリーブ畑。
「夜はさー、静かでさー、また良いんだよ、オリーブ畑」って、とつとつと語るTommasoさん。オリーブ愛が半端ない…
翌日、同じグアルディアグレーレにあるミシュラン☆のリストランテ「Villa Maiella」でも、
ばっちりテーブルに完備。うんうん!
いやいや、来て良かった〜、Tommasoさんたちの愛のこもったオリーブオイル、日本でも味わえるなんて、21世紀も悪くないじゃんね。
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