にゃー🐈 ニャロです。
ワイナリー訪問すると、お腹減るじゃんね。
畑を歩いたり、試飲させてもらったり、時にはお食事ご一緒しちゃったり。要は、予定は未定、ワイナリー訪問するなら1日1軒( ≒ 一日一善)にしないと、絶対ダメなんだよねー。
万が一、「試飲ついでに、喰ってけよ〜」なんて言われちゃって、そんな幸せなことないのに、「あちゃー、次のワイナリーとの約束の時間が…」って、アルアルだし、イヤイヤじゃんね。
だから、ワイナリー訪問のアポイントがある日は、お昼ごはんのお店の予約もしないわけ。常識じゃんね。
で、午前中丸々(ってか朝9:00に訪問して、お別れしたの13:00…)ご一緒させてもらったDE FERMOのパオロさんに「どっか近くでオススメのお店ある?」って聞いたらね、
「断然『ラ・ビランチャやな』」って。
「今から直行して、DE FERMOの紹介だって言えば大丈夫だから」って。はーい、そのようにしまーす。
DE FERMOからクルマで7分、途中にアブルッツォの大物「VALENTINI」の農園があって、その直ぐ近く。
VALENTINIって言えば、30年近く前に一口だけ呑んだことがあって、記憶としては「… 難解な味だなぁ…」、嗅ぎなれない樹脂っぽい香りの印象だし、貴族階級の価格帯だし御縁はなさそうなんだけどさ。
で、ここ『Ristorante La Bilancia』はホテル&レストランなのね。なんつーか、田舎の料理旅館って感じ?アパホテルの一階の朝食レストランとは違う、といいんだけど…
通りすがりなら絶対入らない外観…
ここだ…
なんか、日本のイケてない温泉宿のお土産コーナーみたい…
あー!スローフード協会刊行の「オステリア ディタリア」載ってるんだ、じゃあ一安心。
むむー、広い店内じゃんね。そして、こんなド田舎の辺鄙すぎる場所なのに、ほぼ満席じゃんか。なんで?なんで?
スーツ着たオッサンたちも、作業着の労働者さんたちも、明らかに老人ホームから集団お出かけして来たみたいなお年寄りたちも…
極めてワイワイがやがや、大賑わい。
クラシックなリストランテ、日本でいう「昭和初期のレストラン」。ホールもだけど、ドルチェワゴンもクラシックだし、
キッチンのグリル場は薪だし。
なんか、広尾の某ビスボッチャを思い出すなー、このグリル場。
ムムム、VALENTINIのボトルが… そうだよね、地元の昔からのワイナリーと昔からのリストランテ、そりゃそうだよね。高過ぎて頼めないけど。
さ、なんか感じいいクラシックなカメリエーレ(なかなかのオジサン)にカメリエーラ(相当なオバハン)、総支配人っぽいのはマダム(ほぼおばあちゃん)。なんか良い空気だなー、好きだなー。
お腹空いたなー、このお店の実力さっぱりわかんないし、まずは生ハム食べよっと。何故かアブルッツォ州じゃなくラツィオ州のI.G.P.アマトリチャーノのプロシュートにしよう。
パスタはね…
うーんと、悩むけど。キタッラ食べたいけど、「仔牛の挽き肉とキノコのタリアテッレ ジェノベーゼ」ってのがググッとくるじゃんね。多分、このエリアのジェノベーゼってのはリグーリアのバジルソースじゃなくってカンパーニャみたいなミートソースのことだろね。
ワインは… さっきDE FERMOでたっぷり試飲してきたから、グラスワインでいいんだけど、でもナチュール飲みたい…
ワインリストに「DE FERMO」あるから… ん?なんじゃこりゃ???
地元のワイナリー「VALENTINI」のトレッビアーノが125ユーロってのはわかるし、庶民派の僕にはあり得ないチョイスなんだけど。
「RISERVA PRIVATO 21」ってナニ?15ユーロって、グラスワインのお値段?ナゾ過ぎる…
カメリエーレに聞いたら「ボトルだよ」、って。うーん、わけわかんないけど、いっちゃえ〜!
うわ、ノーラベルValentini… ってか、旨い。これ、かなり旨い。なんなんだー?難しい感じ全然無くって、スルスル呑めちゃう系列。
コルクも無印かと思ったら、上部だけにVALENTINIのロゴ。不思議なワイン。尋ねたら、「昔からの地元の付き合いで、うちにだけ卸してくれてるPRIVATO(プライベート)ワインなのよ、美味しいでしょ?」って。へー。
ってか、こんなワインをボトル15ユーロで出してたら、他のワイン売れないじゃん…
んで、前菜のプロシュート。
こないだ北鎌倉のイベントでつまんだ「ロッキュー」のごく薄切りと違って、普通の厚さ。それでも旨い、へー、アマトリチャーノの生ハム旨いねー。
ラツィオ州の生ハムっていっても、アブルッツォ州のお隣だし、このレストランからアペニン山脈超えた反対側、ラツィオ州でも東側のリエーティのあたりの生ハムだから、まー「地元の生ハム」ってことなのね。
白ワインも生ハムも、地元の黒オリーブも、どれも「田舎の地元のモノ」、こうゆうクラシックで郷土料理的なの、僕大好き。たまらんわ~
ここでもアブルッツォ アルアルの唐辛子オイルじゃんね。んで、
むほー、マンマの味。優しい〜タリアテッレ、こりゃ毎日ら食べたいホンモノのイタリア田舎料理じゃん。あー、いいぞー、これこれ、日本で食べれそうで全然食べれないヤツ。
ここで、深く悩む僕。このクオリティだと、セコンドピアット=お肉料理、行きたいじゃん。あの薪グリルで焼いちゃった羊とか、ね。
でもね、今日の午後、あのオリーブ農園も訪問したいのよ、今日は土曜日で明日は日曜日だからノーチャンスだし。うん、ここはココロをオニにして、ドルチェに行くわね。
昭和なドルチェワゴンでひときわ昭和初期なルックスの「ズッパ イングレーゼ」。これしかないじゃんね。
たまんねー!なにこのリストランテ、ワイン・前菜・パスタ・ドルチェ・店の雰囲気、全て僕好み。くけ〜!
なんか、オーナーっぽいマダム(おばぁ…さま)がいらして、揚げちびドーナツみたいの出してくれて、「どうなのよ、楽しんだ?」って。「うんうん、もう痺れた、最高!」ってホントのこと言ったら、
「これ、サービス、呑みなさい」
「いやー、今から運転だし(白ワインボトル 2/3飲んじゃったし)、アワワ…」
「これはね、アブルッツォ名物の『VINO COTTO』、自家製で、アルコールそんな高くないし、美味しいんだから」
これ… 調味料としては本で見たことあったけど、リストランテ自家製って…
パッシートとかみたく洗練された感じはゼロ。田舎の甘い軽い食後酒。これ、結構グッとくるなー。今から運転どうだかしらないけど、このリストランテに来て良かった〜!
「また来るリスト」がまた増えちゃった…
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