にゃー🐈 ニャロです。
今日は午後にフィレンツェから戻ってくるムーミン一家と合流なのよね。
ピアチェンツァはポー川直下の町。⬆のオレンジ矢印が、朝一で買い物したキッチン用品店で、
そこから一旦ピアチェンツァ中心部で朝カフェ。そして、今日のお昼ご飯は、
この、『Ostreria fratelli Pavesi』に行くの。予約してないけど、ど田舎だし、大丈夫じゃね?
FRATELLI = 兄弟。なんだか、濃厚な三兄弟で営業してるオステリアなのかしらね。
まずはカプチーノ。そしてドルチェ愛が濃厚なMOさんとのドルチェ探検最後のケーキも食べたいし。
朝カプチーノとケーキって、相性いいわよね。
さ、カプチーノ飲んだし、お昼ご飯予約してないから、念のため開店時間襲わないとね。
… ん?
めっちゃ日差し強くって、広い駐車場の木陰にクルマ停めれたのはハッピーだけど、小学校の校庭みたく広い中庭… ここで合ってんのかしら?
あ、看板。合ってる、わね。
しかし、いったい何なの?
なんか、100年以上前の、農業協同組合みたいな建物なんだって。ソ連のソフホーズみたいな感じだったのかなぁ?
イタリア人大好きな屋外席。もう、何も言わなけりゃ「こちらへどうぞ」って。
日差しは凶暴なんだけど、日陰はマジで快適なのが欧州スタンダード。マジ最高。お客さんガラガラだし、さぁ、何たべようか?
って、まずワインじゃんね。昨夜はちょっと残念な品揃えだったから。今日はバッチリ決めたいじゃんね。
なんか、「すっげー美味しいワイン呑みたい!」って、でっかいオッサン(オーナー兄弟のワイン担当だったみたい)に伝えたら、「かあ、一緒にワインセラー行こうぜ」って。
… って、ここ?でかい倉庫じゃん。カッチョいい〜!
ぎょえ〜!なんじゃこりゃ!
って、ワインセラーの規模も凄いけど、品揃えが「偉大なナチュラルワイン」だらけ。すっげーオールドヴィンテージもかなりの本数じゃん。
ワインセラーの中に更に温度管理のショーケースとか、
これ、ワイン屋さんじゃん。ってか、こんな品揃えのワイン屋さん、パリにもないし。イタリアとフランスメインで、特にピエモンテとジュラとブルゴーニュが濃厚みたい。
そして、ドルチェ愛からナチュラルワイン愛に一気に切り替わるMOさん。ワイン愛で一気に二人の世界。
また「スキオペッティーノが呑みたい」とか言われたらたまんないから、「予算は50, 80, いやいや100でも200でもいいから、食事と合う薄い赤ワインを」ってお願いして、ウダウダと15分以上セラー内で大騒ぎして、
フランス ジュラの、DOMAINE DE SAINT PIERRE / Le Rougeに決定。ピノ・ノワールとプールサールじゃんね。
MOさんは、多分ピエモンテのなんちゃらの何年ものが飲みたそうだったけど、今日はお昼ご飯のあとでムーミン一家をピックアップして、『IL VEI』まで運転して、更にピエモンテ州アレッサンドリアの宿まで運転すんの僕だし。
ここに宿泊するなら二人で3本くらい飲んじゃいたいけど、無理だし。
さ、ワインはバッチリ。お食事はね、
ナイスなメニューじゃんね。ポー川クラテッロエリアだけあって、やっぱクラテッロは外せないっしょ。
あら、先付けに… コッパだわ。
むふふ、いいわ。いいわよ!うっすら赤いジュラの赤ワインとバッチグーじゃん。幸せだわ。
お互い二皿ずつオーダーすることにして、MOさんの一皿目はチョウザメのバターソースのタリオローネ。まさにポー川のお魚とエミリア・ロマーニャ州名物のフレッシュパスタ。黄金の組み合わせなんだけど、
これは王様のパスタ。麺のクオリティは、恐らく宇宙トップクラス。油断すると気絶するくらい美味しい一皿。マジで、このオステリア、ワインセラーといいこのパスタといい、強烈過ぎだわ。
ミックスサラダも盛り付けがシャレオツだし。
48カ月熟成クラテッロ… 幸せじゃんね。眩しいテラスの日傘の下で、最高のワインと最高のクラテッロ。人生最後のランチは、こうゆうのがいいなぁ。
二皿目は、
僕は、生パスタ。ウサギのプリン(PLIN)。ピエモンテ州の郷土料理的な包みパスタなんだけど、ピアチェンツァからピエモンテ州までクルマで1時間ちょい。まぁ同じエリアだもんね。
これも、天才的にパスタがハイレベルだし。ソースはウンマイし。このオステリアを見つけたヒトに感謝だわ。僕だけど。
MOさんの二皿目はお肉、鹿肉のロース。
ここでMOさん、「赤ワイン、もう一本飲みませんか?」って。
ふがー、誰が運転するとかしないとか、何にも考えず、ただココロの欲求に従うヒト、好き。僕でも同じこと思うし、思ったらワインセラーに向かってるし。
でもね、このオステリアの魔力っていうか。基本的に僕はセコいんだけど、この旅では参加メンバーみんなが楽しければいいなぁってマジで思って旅してんだけど。
でもね、唯一この瞬間だけ、なんか許せなくって。「こんな宇宙最高のオステリアで、宇宙最高レベルのワインセラーがあって、宇宙最高レベルのパスタとか出てくるのに、僕はガブ飲みできなくって、MOさんだけガブ飲みできるなんて… それはイヤだ!」って。
ね、こんな「本当の自分」が岩戸から飛び出してくるくらい、このオステリア恐ろしい場所なの。本当に。
でワイン担当のオッサンに「赤ワイン、グラスで」ってお願いしたら、さすがはオッサン。
近くのワイナリー「LA STOPPA」は、このオステリアからクルマで15分。住所もピアチェンツァ。よく食べに来るんだって。
で、そのLA STOPPAさんの持ち込みっぽい、手描き2010年ラベルのボトルを持ってきてくれて。
これにはMOさんも複雑な顔。まだワインセラーの飲みたかったアレにココロ惹かれつつ、ストッパのオリだらけのボトル1/3残りワインを「んめーなー」って。
そして、ここのパスタの旨さに痺れちゃったMOさんは、まさかの「追いパスタ」。
ウケる!僕も大昔、卒業旅行で来た時にやったことあるけど。そんな大喰いじゃないMOさんが…
僕は、ドルチェ。
ズッパイングレーゼ!すっげークラシックなお味で最高なんだけど、
デカいし。1.9秒で消えたけど。
ほんっと、いいオステリア、ってか海原雄山先生だったら「至高のオステリア」に認定したんじゃないかしら。マジで。
会社抜け出して来たっぽいスーツの初老の男子二人組は、声揃えて「カッポンマーグロ!」。
え!ウソでしょ?!
カッポンマーグロって… 僕の記憶が確かなら…
あんなオジイたちが?
で、運ばれてきたのは、
ああー、今風じゃんね。でも小さくないけど、ガツガツっと食べて、ワイン1杯で帰っていったじゃん。シブいわ、イタリアのスーツおやじたち。
このオステリアは、器もワイングラスもバッチグーだし、
ホスピタリティも。
帰りたくない、1週間泊まって毎日昼夜食べたい。
でも、ムーミン一家をお迎えに行かないと。
ってわけで、このオステリアには絶対また来るし。お食事のレベルだけでもイタリアン部門で宇宙一レベルなのに、あのナチュラルで飛び抜けたストックのワインセラー。ハッキリ言って、生きてて良かったわ。
さ、フィレンツェからの特急が着くピアチェンツァ駅に行こうか。
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