サラリーマン 『リアル』事件簿 バイヤー編①

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株式投資

にゃー🐈 ニャロです。

サラリーマンって、嫌な事も大変な事もたっぷりあるけど、個人じゃ経験できない面白いことや事件に遭遇したり、まあ色々ですよね。

社内でも「出世争い」「派閥抗争」「いじめ」「不倫」とか、小説読んでるとネタの宝庫のよいですが、『営業』とか『購買』って職種は社外との接点なので、一味違う経験ができちゃったりします。

僕は某自動車メーカーで8年、某自動車部品メーカーで4年、『購買』でバイヤーからマネージャーまで計12年間サラリーマンだったので、かなり部品メーカーの国内外工場を見に行ってます。しかも、1ヶ所の工場に、最大で10回以上行ったりもしてて、現場見るの大好きなんです。

石油コンビナート内の原油精製工場や、製鉄所内のような素材工場から、半導体ウェハーの前行程・後行程まで、自動車メーカーの『購買』でないと、なかなか入れて貰えない秘匿エリア含め見れるので、「工場見学マニア」にはお勧めの業種です。

なんで、工場を見せてもらえるかって、「お客さんだから」「注文が欲しいから」、です。そうじゃなかったら、自社のノウハウや秘匿情報がつまってる工場内部なんて見せたくないですよ。

会社にもよるけど、発注先を選定する権限は『購買』部署が持っているケースが多いわよね。実際は、社内で予算調整だったり、『設計』部署が「値段高くても、こっちのサプライヤーのほうが開発力もサポートも良いからさあ」なんて圧力かけてきたり、なかなか複雑なんですが(自動車メーカーによっては、『設計』が強かったり、『購買』が強かったり)。

なので、他の部署にいると、「『購買』はいいなぁ、接待されてばっかりで、楽な仕事だよなぁ」なんて思われたり。
僕は体験してませんが、某ゴーンさんが来る前の、西銀座に本社があったころの自動車メーカーは、『購買』も銀座本社内にあって、なかなか派手にやっていたとか、いないとか。
20世紀末の『バブル景気』のころなんて、想像もできない… 
某ゴーンさんが来て『コミット経営&リストラ』を断行し、某社本社が横浜に引っ越し(『購買』は厚木の山奥に引っ越し)して、銀座は随分と接待が失くなって寂しくなったんですって。

令和の世の中は、『コンプライアンス』なるトレンディワードのお陰で、世界的に『社内規則の徹底』『法令・コンプライアンス遵守』なんて
ことで、『接待』する側もされる側も、ややこしいルールが増えたもんで、減ってるんでしょうね。飲食店にとっては悲しいトレンド。

自動車部品のバイヤーをやってきた感覚で言うと、『接待』は「担当レベルでは、時間の無駄」。役員レベルであれば、中期的な会社同士での関係性に影響するケースもあると思うけど、バイヤーなんて数年で異動しちゃうし、そもそも『発注先決定プロセス』でバイヤーの意思なんて、薄いもんなんです。
20世紀の『銀座で接待』時代であれば、バイヤー影響力もあったかもしれないけど、今は『発注戦略』、これに沿わない発注を役員提案するのは、強烈に骨が折れる仕事で、いくらバイヤーが「B社は営業がムカつくし、A社はちょいちょい接待で美味しいお寿司屋連れてってくれるから、『発注戦略』ではB社だけど、なんとかA社に発注してあげたいなぁ」、なーんて思っても、更にA社のほうが提示された価格が安くても、そう簡単なものじゃないわけで。

このあたりのカラクリというか裏側は、またの機会に触れるとして、僕は『接待』はするのもされるのも大嫌いで、上司同行でない限りは基本お断りしてて。バイヤーのころはサプライヤーさんにJR福山駅改札で待ち伏せされて、猛ダッシュで逃亡したり。

まあ、お昼ご飯くらいは、相手の顔をかろうじて立てるためにご一緒したけど、せっかく旅(出張)にでたら、その町を一人ブラブラして、地元のご飯とお酒を一人飲みして、銭湯(温泉銭湯だと最高)入って、〆のラーメンかうどんか。くぅー! 最高。『接待』禁止以前に、そんなの受けてる暇は、旅人には無いわけで。

そんな僕もびっくりしたのが、ある中国資本の企業の工場(上海近郊の…)にお伺いしたとき。
ちょうど新規取引が始まるかも、ってことで工場見学させてもらって、一緒に同じ会社の中国勤務の中国人バイヤーも一緒だったんだけど。最後にご挨拶したときに「お土産です」、って、小さい包み紙。こんな感じの。

怪しい…

確か会社の贈答品に関する規定で、「基本ダメ。ただし、行事や時候の挨拶等で配布されるノベルティは除く」ってあって、でも何故かその包み紙には、中国語で「なんとか銀行」って書いてあって。

『ノベルティ』って、会社名が印刷してあるタオルとか手帳とかのことよ。

〈その時の会話〉

僕バイヤー「これ何あるか?」


取引先偉い人「わが社のノベルティ、ボールペンあるよ。気持ちアルよ」


僕バイヤー「なんとか銀行って書いてアルあるよ?」


取引先偉い人「大丈夫アルよ、気持ちアルよ」


中国人バイヤー「貰っておくアルよ、中国人は面子が重要アルよ」

「…怪しい」。僕は、傍若無人にも、その場で包み紙を破って、中身を確認したわけです。そしたら…

「うわぁーーーー!」, ヤバいヤツだ…

中にはプラスチックのケース。そこには、「なんとか銀行」って書いてあって、その中に鎮座されてるのは、こんな金ぴかのちっさいもの。その表面には、たしか10g とか20g って…

条件反射的に「僕はもらえません」って押し返して、逃げ帰りました。

ホテル帰ってから、当時は純金1g 約5000円だったので、「時価50000円だか10万円相当の、いわゆる賄賂だよなぁ」、って。お土産だって貰ってたら、色んな意味で『アウト』。

しかし、よく小説とかで、中国とか新興国では、「賄賂が一般的に」、なんて見るけど、こんなの本当にあるんだぁ、って勉強になりました。

たかだか担当バイヤーに純金10gってことは、マネージャーだと30g ? 役員だと100g ? とか妄想しちゃったり、そういうのに疎い『設計』だと悪気なく受け取ってそうだな、みたいな。

当然(?)、現地中国のバイヤーは、あれなんだろうなぁ、と思いつつ、自分のことで精一杯だった、中国旅行(出張)の思い出です。

中国出張の必須行事『足裏マッサージ』

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