ナチュラル過ぎる料理人たちと旅するバジリカータ・プーリア・カンパーニャ・ラツィオ・ヴァレダオスタ・ピエモンテ 2024秋 #7 Aosta➡Asti

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ぐるめ

にゃー🐈️ ニャロです。

やって来ました、アオスタ。


州都だし、そこそこ都会、だけど人口3万人。旧市街エリアを外れれば駐車は容易。ラブリーだわ。

旅は今日で10日目。
ホントは、今日はVeveyを朝訪問したらモンテビアンコのトンネルくぐってフランスのサヴォワ行ってフレンチのランチを狙ってたんだけど。
そもそもミルコさんとこで15:00まで朝からガッツリ過ごしたし、知らんかったけどサヴォワに抜けるモンブランのトンネルは閉鎖だし。

なんか、ドイツ〜オーストラリアからイタリアに繋がるゴッタルダ峠のトンネルは欧州の大動脈だけど、モンテビアンコのトンネルは季節ものなんだって。冬のスキーシーズンに向けて、ゴンドラやリフトみたくメンテナンス休業なんだって。

しかし近いじゃんね。


初めてヴァレダオスタ州に来たけど、ピエモンテ州の州都トリノの空港からクルマでたった40分。近過ぎるー!
トリノ空港からバローロ村までクルマで70分だかんね。歴史的経緯で違う州になってるけど、ヴァレダオスタ州はピエモンテ州のご近所さんだー。

でもでも、言語もだけど、食文化的にもかなり違うのね、ヴァレダオスタ州とピエモンテ州。
ピエモンテは、それこそトリノはサヴォイア王国の都だったり、イタリア王国建国時の首都だったり。
都会だし、ワインの銘醸地こそ丘陵地帯だけど平地もあって穀物栽培も盛んだったり。
でもヴァレダオスタは、基本的にド田舎。
穀物栽培には厳しい標高と山岳地帯で、ほそぼそとトウモロコシ栽培してポレンタにして、牧牛でチーズ。で、ポレンタ&フォンティーナチーズみたいな黄金コンビが主役。
アオスタのちょい良いレストランのメニューには、ピエモンテ料理のメニューが幅利かせてるけど、ヴァレダオスタ州の郷土料理っていったら牛サラミに牛チーズ、ポレンタ。どっかーん。

初アオスタは、なんかオーストラリアやドイツに通じる小綺麗で石と木の建物の街。
ちょいと旧市街散歩したら、やたら登山ファッションのお店多くって。Tシャツ購入。

で、今夜はお楽しみ、「Trattoria di Campagna」。

ワイナリー「Maison Maurice Cretaz」のアンドレアさんに教えてもらったお店で、「ベストイタリアソムリエ2019」を獲ったソムリエもいるってんで、気分アゲアゲ。

満席で予約できなかったんだけど、1週間前にネット予約覗いたら空席あって即予約。
アオスタ旧市街からクルマで10分弱、ワクワク。

多分、僕のイタリア語力不足とか説明不足でアレだったんだけど。
「Savoieの柔らかくて優しい味わいの白を」ってお願いしたら、サヴォワはあんま置いてないってんでブルゴーニュの白持ってきてくれて。
普通に綺麗で美味しいワインだったけど、ブルゴーニュらしい新樽感が…

料理は、ピエモンテ料理もあるけど、アオスタ郷土料理が充実。つまり、ポレンタとフォンティーナチーズが充実、ボリュームどーん。

アオスタ… クルマでピエモンテ廻る機会があったら一泊はアオスタに来るの超オススメ。
3泊は…

で、翌日11日目は、アオスタのワイナリーを2箇所廻る予定だったんだけど。
数日前に、「Maison Maurice Cretaz」のアンドレアさんから連絡があって。

「今年の収穫、全滅で。気分サゲサゲで。畑見に来ても…」って。
そりゃね、「それは大変でしたね、また豊作の年に伺いますね」って返信するしかないじゃんね。
ホント、お天気相手の農業って、そういう稼業じゃんね。ホント、特にナチュラルな農業はね。

で、丸々午前中時間空いちゃった。
でも大丈夫、ゴンドラもリフトも軒並み止まってる季節だけど、快晴だし、マッターホルン見に行こう!

アオスタからクルマで1時間でLago Bluっていう池に行けるんだけど、そっからのマッターホルンの眺望が素晴らしいって噂で。
そうそう、標高4478mのマッターホルンはドイツ語。スイスはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の3種類の公用語の国で。マッターホルンが国境ど真ん中、北側はスイスで南側がイタリア。ウケる。

イタリア語でマッターホルンはCervino(チェルビーノ)。だから、こっからは愛するイタリア語でチェルビーノって呼ぶけどさ。
山道グイグイ登ってって、ってクルマのアクセル踏むだけだけど。結構大きめのカローラSUVはハイブリッドだけど馬力もそこそこあって快適ドライビング。

あっさりLAGO BLU(青い湖)に到着。
テキトーに駐車して、テクテク歩くと…

うへー、ほはー、こりゃまた…

凄いね。
山より海派の僕だけど、こりゃ凄いねー。


去年のドロミテ山系のトレ・チーメ登ったときも険しい岩山にググッときたけど、

ここはシンプルに美しいねー。快晴の日にはチェルビーノに来るべし、じゃんね。

一緒にきたMシェフも上機嫌。良かった良かった。放牧牛さんたちのうんこがそこら中に落ちてる美しい丘を散歩して、お昼ご飯へ。

全く調べて無かったからグーグルMAPをポチポチ調べて、すぐ近くの一軒家トラットリア「Antica trattoria Lo Gurfo」へ。

ここは、ナチュラルワインとか無関係のお店だけど、結構感動したなぁ。
僕は無難なフェットチーネにトマトソースとクリームチーズ。
Mシェフは、「食べてみたい」ってハム・サラミ・チーズ盛り合わせ。マジ?

料理や食材ヲタクのMシェフ、登場した盛り合わせに興奮。そして、「これ、このハムって●●●じゃない?シェフに聞いてー!」って。なんなんだ?

シェフをお呼びして尋ねたら、
「そうそう、良く知ってるな、日本人か?」
「うちは家族経営で何代もやってんだけど、この辺りの郷土料理しか出してないんだ。ハム・サラミもチーズも近所で昔からやってる生産者のだけでな」
「この辺りは山の斜面だらけで、農業はトウモロコシくらいだし、豚畜には向かないから、昔から牛畜だけ。だから食べ物は牛乳から作るチーズと牛肉から作るハム・サラミだけ」

見た目怖いシェフ、結構話し好きで。
お勉強になったわ。

んで、アオスタに戻って。
もう1件アポイント取ってたワイナリー「Vintage」は、買い葡萄もあるってんで訪問できて。
ただ自社畑はちょい遠いってんで、ワイナリーと試飲だけ。

この「Vintage」、去年冬のローマ トラステヴェレの酒屋さん「Les Vignerons」で「3本だけ、オススメ買ってくー」って選んでもらった1本で。


今回、アオスタ行くの決まって、絶対絶対訪問したかったワイナリーなのよ。

アオスタの町の北側斜面に「Vintage」のワイナリーがあって、Elisabettaさんにご挨拶。
彼女が基本1人でやってるワイナリーで、今は買い葡萄と買った畑の両方でワイン造りしてるんだって。

畑はちょい遠いってんで、ちっさい垂直式バスケットプレスにステンレスタンク、木樽の並んだ醸造所見学させてもらって、試飲。

どれも繊細で優しくて柔らかい僕好みの味わい。去年飲んだ自社畑のバルベーラと同じような味スジで、どれも美味しくって。


ひときわ呑み頃感があったのが、ボジョレーからの買いガメイを使ったキュベ。こんな魅力的なガメイ、ボジョレーの生産者で飲んだ事無いし。
ってんで2本お買い上げ。
日本にも少量輸入されてる造り手さんだけど、色々試飲できて良かったー。

アオスタ最後の夜は火曜日で、めぼしいお店は軒並み休業日。だから、ちょいと夕飯食べて、ワインバー「Cabernet Voltaire」で1本飲んで、お休みなさい…

翌日12日目、さくっとクルマで200km 2時間、ヴァレダオスタ州からピエモンテ州へ。
今日からAsti近郊のCostigliole d’Astiエリアに三連泊して、いわゆるAsti〜Monferratoのバルベーラ生産エリアを廻るの。楽しみじゃんね。

まずはお昼ご飯。
自然派アプリ「RAISIN」で狙ってたリストランテ「Bandini」へ。


シブいお店。僕の大好物、イタリアのド田舎の老舗系庶民派リストランテ。カメリエーレのおっちゃんの雰囲気でわかるじゃんね。

そして、手書きのワインリスト。結構席数あるホールを1人で仕切ってるおっちゃんのワイン愛がビンビン伝わってくるし、ナチュラル系は色違いのボールペンで書いてあってわかりやすいし。

「ナチュラル系でオススメの赤を」ってお願いしたら、持ってきてくれたのがFrancesco Brezzaの赤3本。見慣れたエチケットのフレンドリーなワインじゃんね。なんか嬉しいわぁ。
Freisa Monferrato 2023をチョイス。バルベーラはこれから数日色々飲むし、フレイザ好きなのよねー。2023と若いけど、期待通り柔らかい味わいで安心の美味しさ。

よしよーし、ナニ食べよー。
メニューみたら、案の定「季節の白トリュフメニュー」を発見。
そうだよねー、もう11月。ここはピエモンテ州のモンフェラート。ってことは、白トリュフの季節じゃんね。
この先、どこ行っても白トリュフメニューだらけだし、ここで一発パスタで食べとこう!

ってんで、MシェフはVitello Tonnato、僕はCarne Crudaを前菜にして、メインは白トリュフのTajarin。一皿40€は鰻丼食べるイメージ。

最初に、地元産チーズを使ったムースが先付け的に出てきて、前菜は完璧。実にクラシックかつ美味しいお料理じゃんね。これぞピエモンテ料理。

んで、白トリュフ。


久々だなー、やっぱウットリしちゃう魅惑的な香りだなー、贅沢だなー。
これぞ意味ある贅沢、これぞ唯一無二の香り。旨いもんは健康なうちに、白トリュフは晩秋のピエモンテにいるうちに。常識じゃんね。

ピエモンテのドルチェといえばBonet、これも完璧。大当たりのお店じゃんね。

んで、この3日後のお昼ご飯に再訪して。


なんでって、その日の午前中に訪問した「Cascina Tavjin」で紹介してもらったもんで。
「地元で1番のお店で、うちのワインも置いてるわよ」
「知ってるー、今からまた行ってきまーす」
って流れで。

もうトリュフは食べたから、僕は温玉のせサラダとポルチーニのタヤリン、Mシェフは鱒のマリネにチーズソースのニョッキ。
そして、ワインはCascina Tavjinの微泡白、ハッキリ言ってナイスなランチ。

極めてオーソドックスな調理の郷土料理が揃ってて、期待通りのお味にゴリラ盛りじゃないボリューム。そして好みの地元ナチュラルワインがあって、ホールを仕切るベテランカメリエーレ。
ピエモンテの食事1軒目に最適と言って過言では無いお店じゃんね。

さ、いよいよモンフェラートのワイナリー訪問開始。1軒目はナチュラルなイタリアワイン好きならみんなご存じ、「Trinchero」だもんね。

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