急遽、5月のシチリアを旅することにしたもんで #16 旅の最期は思い出のビーチ「SAN VITO LO CAPO」でリゾート滞在『Panificio Termini Antichi Grani(Castelvetrano)』『Salumeria Enoteca Peraino(San Vito Lo Capo)』

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ぐるめ

にゃー🐈 ニャロです。

2週間のシチリア旅も、残り2泊。


ローマ経由でパレルモ空港、レンタカーで出発したのが5/26だから、もう10日以上経ったのかー。

今回、シチリアに来るのは久しぶりだったんだけど、初めてシチリアに来た卒業旅行で偶然来たことある「SAN VITO LO CAPO」って夏のバカンスの町があって、そこに行きたくって。ちょうどパレルモ空港までクルマで1時間ちょいだし。

卒業旅行でパレルモもウロウロと食べ歩きしてたヤング22才だった僕、たまたま入った居酒屋の夫婦が「明日から数日サンヴィトーに行くんだけど、一緒に行くか?うちの宿に泊めてやるから」って言われて、ついていったのよね。さすが無謀な二十代。

サン ヴィトー ロ カーポって、南伊豆の白浜みたいなとこ。パレルモの西に100km弱、突き出た半島という岬というか、その先っぽの小さな町なんだけど。

卒業旅行=30年前の3月のサンヴィトーの記憶は「ゴーストタウン」。ヒトの気配ほとんど無くって、風は結構冷たくって。でもメッチャ美しくって。レモンジェラート旨かった記憶が、ノスタルジー。

んで、今回は6月。シチリアの6月=真夏。
凄い観光客というか、リゾート客で、町は大騒ぎ、ビーチはビーチチェアがギッシリ。


そう、その昔にここに連れてきてくれたパレルモの居酒屋夫婦は、夏に民宿&飯屋をリゾートで営業してて、その事前準備のついでに怪しい日本人を連れてきてくれたってわけ。

今回2泊したトラパニを出るとき、港の外れに数台のトラック屋台みたいのがでてて、ちょいと寄ってみたら、マグロのブロック売ってるマグロ鮮魚屋さんや八百屋、マグロの加工品やオリーブやケッパー売ってるお店。うーん、これ、見ていかないと。

さすがにお刺身は買えないけど、

乾物や塩モノなら、と思って眺めてたら、

マグロのボッタルガがあって。

「マグロのボッタルガって、やっぱ要冷蔵だよね?」
「うちの自家製ボッタルガ、旨いぜ!もちろん、要冷蔵だぜ」
「そっかー、うーん…」
「これは大丈夫、常温で。マグロの生ハムみたいなもんだ」


んじゃ、おかいあげー。あと、パンテレリア島産のケッパー塩漬けも。塩は、もちろんトラパニ塩田産。完璧じゃんね。

んで、一旦南下。
ナゼかって、Castelvetranoって町の「黒パン」を食べてみたくって。

なんでも、この辺りではTumminiaって古代小麦使って天然酵母パン焼いてて、「Pane Nero di Castelvetrano」って名産なんだって。食べてみたいっしょ?

トラパニから1時間ちょい、カステルヴェトラーノは結構大きな町だったけど、トラパニからの西シチリア内陸部は小麦大生産地。そこら中が小麦畑、しかも収穫間近。

最初、狙ってたパン屋さん「Pane Nero Di Castelvetrano」は定休日だったから、

『Panificio Termini Antichi Grani(Castelvetrano)』へ。ここもスローフード協会公認の黒パンベーカリー。

なんだか黒っぽいパンが並んでて… よくわかんないから、お土産用にテキトーに買って、あと黒パン使ったサンドイッチ的なパンも買ってお店の前で食べたんだけど。

うっめー!
旨味じゃなくって、軽いのよ。古代小麦って、グルテンが少ないんだって。軽やかでパクパク食べて、もう無くなっちゃった…
で、再度入店して、追加購入。お店のおばちゃん大笑い。こっちは大真面目、「美味すぎて、追加〜!」

うーむ、シチリアには、まだまだ隠れた美味が眠ってそう。ってか、今回日程が短過ぎて行けなかったシチリア南東部のVAL DI NOTE(ノート地方)は、次回絶対行きたいじゃんね。オッキピンティさんも訪ねたいし、アーモンドの花も見たいし。

さ、いざ最終目的地の「SAN VITO LO CAPO」へ。小さい伊豆半島みたいな地形で、道路も限られてて、案外クルマが多いんだよなー。

伊豆縦貫道みたいなクネクネした道を抜けると、いよいよ到着。今回は、さすがにソコソコのホテル(が激安だった部屋)を予約してて、優雅にチェックイン。
さ、ちょうどお昼だし、ご飯たべよー!

久しぶり、まさに30年ぶりのSAN VITO LO CAPOの町は… うわー、すっげーヒト。

江の島ビーチほどじゃないけど、こんな辺鄙なビーチにこんな大勢… 大都市パレルモから2時間かかんないんだもんなぁ、もう真夏だし、そりゃそっか。

おかげで、というか、30年前の3月には閑散としてた町は賑やかで、飲食店もいっぱいあって。
この町に「RAISIN」掲載店はないし、最寄りの掲載店はクルマで50分だし。

ワインは諦めるとして、新鮮な魚介系列の…

さっぱりわかんないけど、手書きの黒板メニューに「今日のパスタ コウイカのイカ墨スパゲッティ」があったお店で勝負。

パスタ頼んだら、「あ、22ユーロだけど、いい?」ってカメリエーレに言われて。他のスタンダードメニューのパスタはざっくり18ユーロだから、リゾート価格。ウニのパスタは28ユーロ(町中のリストランテっぽい店では50ユーロ…)。

イタリア、庶民向けの食料やらはインフレ感じないけど、富裕層向けのモノは結構値上がりしてるよなー。

とりあえず、ギャンブルせず、メッシーナ(シチリアのビール)頼んで、前菜はイワシを使ったシチリアの郷土料理ベッカフィーコ。


イタリアで食べるの初めて。これは普通に旨い。

んで、イカ墨。これは大当たり、ばっちり新鮮なコウイカじゃんね。

イカ墨の色見れば、イカ墨チューブペーストなのか、生イカから取り立ての茶色な脂が浮いて妖しく光るフレッシュイカ墨なのか、わかるじゃんね。

ひゃー、嬉しいなー。これは猛烈に旨い。
今回の旅を振り返ると、案外シンプルなトマトソースのパスタ食べてなくって。こうゆう素材の味ベースのシンプルな郷土料理パスタ、シチリアは魅力的なんだよなー。エトナが長かったしなぁ。しかしイカ墨、あー旨い。

せっかくビーチリゾートに来ちゃったし、宿からビーチまで徒歩2分だし。天気は快晴過ぎるし。
涼しい宿の部屋で少し昼寝して、夕方にビーチへ。
受付のお兄ちゃんに、「どこで泳げる?」って聞いたら、「すぐそこのビーチ入口にいる有料ビーチの係にうちのホテル名言えば、安くしてくれるぜ」、だって。

ありえねー。

このセコセコな僕が、ビーチパラソルやらビーチでチェア借りるわけないし、まして有料プライベートビーチに払うマネーがあるわけ無いし。

で、水着着てバスタオル持って、ビーチ方面へ。そして、庶民っぽい家族連れが歩いていく方向についていくと… ほらあった。無料ビーチ。

海入って、海から有料ビーチエリアに侵入してやったかんね。ケケケ。
しかしまぁ、ここの海はキレイだけど、海から見るサンヴィトーの景色も、キレイだねー。スペインのサンセバスチャンみたく気取ってない感じもいいし。来て良かったなー。

さ、夜。


どうしよっかなー、お昼はビールでイカ墨スパゲッティだったけど、もう残り2泊だし、でもクルマで1時間走って食べに行く気分じゃないし。
普段は、ナチュラルワインがあるリストランテかワインバーかがある町を選んで泊まるんだけど、今回はノスタルジー優先でこの町に泊まるから、さっぱり情報が無いわけ。「RAISIN」掲載店ゼロのビーチリゾートだし。

とりあえず、Googleマップで「wine bar」で検索したら、小さい町なのに15軒以上ヒットして。それを精査してみたら、なんか角打ちやってるハム・チーズのお惣菜屋さんが宿の近くにあるみたいで、アペロ的に行ってみたんだけど。

『Salumeria Enoteca Peraino』。はっきり言って、ここ最高。ナチュラルワイン馬鹿なら、この店の営業日にサンヴィトーに来るべきだって断言しちゃうから。

初日夜、お店の前の歩道に出てる背の高い小さいテーブルに腰掛けて、「グラスでナチュラル系のワインある?」って聞いたら、出てきたのは普段飲みな軽いグリッロ。リゾート地っぽくキンキン冷えてて、悪くないじゃん。

かなりグルメ惣菜屋さんな店内ウロウロしたら、結構ナチュラルワインの品揃え良くって。

グラスワインはアレだけど、明日はボトル飲みだなー。
あと、このお店、シチリア産チーズの品揃えもエグい。ここでお土産チーズ買おうっと。

んで、「ちょこっとサラミやチーズ摘む?」って言うから、「ちょこっとね、ちょこっとだよ!」ってお願いしたら。だって、ここはアペロで、夕飯はどっかトラットリア行こうと思ってたんだけど。

出た… チーズ&サラミのギガ盛り合わせ。オーマイガー。こんな食えないって、一人だっての。

まー、味はどれもいいし、特に美味しいヤギチーズはお土産会に買って帰ることにして。

しかし、まー、イタリアだなー。

んで、次の夜、チーズを山盛り買いに来て、今夜はばっちりショーケースに張り付いて「ハムはトリュフ入り茹でハム2枚だけ、あとこの野菜のお惣菜」って厳密にオーダーして。

あとはワイン。ボトルで買って店で飲む、ちょっとお高いけど、これだなー。

この泡、アルカモ近郊のワイナリーLongaricoの泡、凄いね。自分的泡ワインランキング1位だね。こんな軽やかにサラサラ飲めて、でもやんわりボディもあって、何よりキレイで楽しい酸が堪んないし。
やたら醸したオレンジ茶色ワインが多いアルカモ近郊のカタラットだけど、これ飲むと「カタラット、醸さないほうが合うんじゃね?」って思っちゃうわ。

しかし旨い。角打ちなのにワインクーラー持って来てくれたんだけど、かなり早く一本空っぽになっちゃった。お昼、結構飲んだのに…

人気ないビーチで夜風浴びながら、ジェラート屋さんへ。もう今夜はジェラートで〆。
このジェラート屋さんも、かなり凄いジェラート屋さんだったなー。「Messèr granita di Sicilia」、この店のマンゴージェラート、強烈に旨くて。


「元々シチリアではマンゴー栽培してなかったんだけど、最近栽培始めたらめっぽう旨くてな、旨いだろー」。
おっかない風貌のオッサンだったけど、ジェラート旨いってハナシかけたらハナシが止まんない。シチリア人も、食いしん坊人種だって再認識。

そういや、二日目のお昼は、結構大きめのクスクス専門のリストランテで食べたの。なんでも、サンヴィトーはクスクスの聖地だってんで、毎年クスクス祭りやってるらしいから。

飲み物は、安牌狙いでクラフトビール。ってか、昼間のシチリア西部は暑すぎ。ビールが正解。

んで、クスクス自体はトラパニで食べた「ホンモノ系」クスクスだったんだけど、魚介ソースもイカフライも普通。まーね、そだよね、観光地だし。

ただ、単純なトマトと赤玉ねぎとオリーブとケッパーのサラダがめっぽう旨くて。地産地消だねー、シチリアはワインも肉も魚介も野菜もグレートな美味しいものだらけアイランドだねー。

ってわけで、ゆったり2泊を過ごして、

最終日にパレルモ空港近くのレンタカー屋さんでクルマ返却して、ローマ経由で羽田へ。


完全に定刻運行。しかもITA(旧アリタリア)のローマ➡羽田は3列シートがいくつも完全に空いてて。離陸後にシートベルトサインが消えた瞬間に席移動➡フルフラット睡眠。最高。ビジネスクラスより快適。

今回も濃厚な旅だったなー。シチリアは、来年絶対来ないとなー。
そういや、サンヴィトーのパン屋で機内食用に買ったSfincione(スフィンチョーネ、いわゆるピザパン)がさー、すっげー旨くって。機内でびっくりしちゃった。シチリアって、B級グルメも凄いんだなー。

今年の晩秋にプーリアとアオスタ行くじゃん。
来年は、アーモンドの花が咲く時期に、シチリア南東部のノート地方+エトナ、だなー。
秋にトスカーナ+ウンブリアに行くか、それともエミリア・ロマーニャか。悩むなー。

カラブリア+バジリカータもゆっくり回ってみたいし、まだまだ「旅」は終わらないなぁ…







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