北海道 空知のぶどう畑お手伝い旅 #5 2日目の畑仕事は「誘引」、ワイヤーに枝を括る作業なのだ!

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ぐるめ

にゃー🐈 ニャロです。

マジで凍える空知の4月の夜を、気合と寝袋と蓄えた脂肪分で乗り越え、いよいよお手伝い2日目。ここは猛烈に成果を出して、少しでも春作業を進捗させねば、なのです。

朝7時に醸造所前に集合。軽く顔洗っただけ、昨夜はシャワーも当然浴びて無いし、これぞガテン系肉体労働者、燃えるわ〜。

溜池の向こうに見えるのは、「ワインばたけ浦本」の浦本さんの畑ね。モクモクと作業してんのが見えるじゃんね。

⬆自根の苗を少し作ってるんだって。

近藤さんご家族のワンワン、去年の収穫のときは親の仇かってくらい吠えられたけど、今回は和解して仲良しになったのワン。

今日の作業者は3名、近藤さんとMさんと僕。朝イチの作業は、切ってある枝運び。傾斜のある畑を登って降りて枝の束を持ち上げて運ぶ。これで体内の血流を促進して、体温をアップさせるみたい。朝からゼーゼー。しかし軽トラって農家のママチャリ的必須アイテムよね。

今日も午前はワイヤー張り。昨日よりコツを掴んだ分、スピーディに夢中で作業して、お昼ごはん。

近藤さんの奥様 トモコさんの巨大おにぎり、めっちゃ旨いし。こりゃ午後も張り切って行きまーす!

ってノリノリだったんだけど、近藤さんがいきなりフランス語のテキストをおもむろにちゃぶ台に出して、

「ちみたち、午後は、ちょいと難しい作業を」って言われて、強烈な緊張が走ったの。そりゃそうでしょ?こんなの⬇見せられたらさ…

で、近藤さんのご説明。「こんな感じが理想。フランス語は意味不明だけど、この図が理想だかんね」って。

ふむふむ、よくわかんないけど、そんな感じで枝をワイヤーに括れ、って事みたい。

なんでも、この仕立て方法は「シャブリ仕立て」なる、釣りバカ日誌のスーさんが大好きなフランス ブルゴーニュ北部の銘醸エリア「シャブリ」の名前がついた高尚な仕立て方法らしいんだけど、

冬にドカ雪が降る空知では、雪の重さでぶどうの木が折れない(角度が寝てるから、折れずに曲がって雪の重さを受け流す的な)ってのがシャブリ仕立てのメリットなんだって。ワインエキスパートの試験勉強で仕立て方式のいくつかのお名前だけは暗記したけど、それぞれのメリットデメリットなんて、よく分かんなかったもんね、えっへん!

モチロン、シャブリ仕立てはたった3本しか枝を残さないから、棚仕立てみたいに無数の枝が張っちゃうのより収穫が見込めるぶどうの数は限られるけど、そのかわりぶどうのお味が凝縮するとかナンとかって、言ってたような…

で、近藤さんがシャブリ仕立てに合うようにぶどうの木を剪定ハサミで剪定していくわけで、剪定後の枝を、張ったワイヤーに括っていく作業が「誘引」なわけなのよ。

括るのに針金だったり紙テープだったり色々あるみたいだけど、近藤さんとこでは細い針金を茶色の紙で覆った、おフランス製のモノを使ってて。「地面に落ちても土に還るし、ぶどうの枝を強過ぎる締め付けすると切れるようになってて、ナイスなのだ!」ってことなんだけど、これが厄介なの。

えーっと、この怪しげなツールで針金をクルクルって締め付けて、

で、Gファイターに乗ったガンダムみたいにくっついてる爪切りで切る、

って作業なんだけど。この道具、おフランスの純正品は高価だってんで、鉄骨をワイヤーで括るガテン系道具と爪切りを合体させたお手製らしいんだけど、クルクルが難しいのよ、案外。

僕らお手伝いがクルクルするのは基本的には下から二段目のワイヤー。短くて二段目に届かない枝は一段目にクルクルするんだけど、クルクルが甘いとユルユルでダメだし、キツ過ぎると「プチっ」と針金が切れてやり直し。オーノー!

こんな感じ⬆で括れたら○なんだけど、とにかく切れちゃうの。近藤さんは「クルクル2回転させれば…」って教えてくれたんだけど、枝の太さとか針金の置き方で1.5回転〜2.2回転の間で都度適正なクルクル回転数が違うわけ。これが慣れるまでは難しいのよ、マジで。

しゃがんで作業するとモモ筋がヤバいから、お尻を地面にペタッって座ってやるのが楽チンだったわ。翌日、最新式楽チンお座りメカ「お尻ちゃん」が導入されたけど、天気良くて地面が乾いてたら「地面にペタッ」のほうが気持ちイイし楽チンだったかも。

慣れたら、あとはハイパー加速モードでひたすらクルクル。一列80mくらいかしら、それをお尻ズラしてクルクル、ズラしてクルクル、ズラしてクルクル、クルクル、クルクル…

丁寧に教えて貰ったんだけど、やらなきゃ覚えない作業なのよ。

まず針金を枝とワイヤーに引っ掛けて、

先っちょをクルクル廻して適度に締め付けて、

いい感じに括れたら、爪切りで針金をカット。

針金が切れず、枝がワイヤーにいい感じに固定されたら完了。お尻をズラして次の枝へ。

この繰り返しなのです。

ガハハ、こうゆう作業は得意みたい。Mさんに50馬身差つけて独走体制なのであります。ひひ~ん!

この作業、木によって枝の感じが全然違うから、飽きないのよね。夢中になってクルクル。慣れてスピード上がってくると気持ちいいし、なぜか4月の空知はもっと寒いはずなのにTシャツ一枚で日焼けしながらの作業だけど気持ちイイ爽やか過ぎる西風がソヨソヨと。こりゃ天国ですな、この作業。

休憩時間のバカ話も楽しいしねー。

ってわけで、お手伝い2日目の午後は山に太陽が完全に隠れる18:00過ぎまで続いたの。

体力的にも気合的にもまだまだ出来る感じだけど、今日は2日ぶりのお風呂に連れてったもらえるみたいだし、今夜はMさんが鎌倉から持ち込んだワインを近藤さんと緻密に分析的に豪快にグビグビと呑むみたいだし、ってことで2日目の作業は終了したわけであります。

作業終了後、近藤さんがクルマで20kmの三笠市にある「三笠天然温泉 太古の湯」に連れてってくれて。

昨夜はお風呂もシャワーも無しだったから、最っ高に気持ちいいのよ、露天風呂。やっぱ、人間の脳みそって飽きっぽいし、「お預け」くらうと強烈に欲しがる、原始的構造なのね…

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