なちゅ北海道ワイン研修2022 #1 1日目 : 余市『じきの畑』 何故か猛烈に引かれる村田さんの畑の魅力

日本ブログ村バナー
日本ブログ村バナー
PVアクセスランキング にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村
ぐるめ

にゃー🐈️ ニャロです。

北海道初日、朝に新千歳空港着陸したばっかだってのに、すでに二軒のワイナリーを訪問して、次が今日の三軒目。

いいじゃんね。香川県「うどん旅」でも、一日三軒以上のうどん屋さん廻るんだから、むしろ当たり前よね。

うどん屋さんとワイナリーは違うけどね…

アポイントの15:00までちょっと時間があったから、ニッカウヰスキー余市工場前のカフェで「メロンプリンアラモード」を頂いたり、

北海道のメロンって、藤沢のキュウリみたいな感覚なのかもね

主役の辻堂「ザ・シェフ」は、樽試飲の余韻でうつらうつらしたり。

そんなこんなでお伺いした『じきの畑』。醸造は空知の『10R』で委託醸造なんだけど、今回めっちゃ興味があった訪問先なの。

本当にホンの一口飲んだだけなんだけど、「優しさ」を飲み物にしたらコレだわ、って印象。ドラクエⅦに登場する「優しさの精霊の泉」を飲んでる気持ちだったんだからね。

ザックリな記憶だけどね

余市駅から南に4km、『じきの畑』に到着したんだけど。

「共生」なのね
「環」=「めぐる」って読むんだって

村田さんが見当たらないの。

ご自宅にはいないみたい

ご自宅前のワンワンに聞いても、

わからないワン…

道路を挟んだ向こうにそびえる丘に広がる『じきの畑』、きっと作業中じゃんね。

ちょっとした山登りじゃんね…
登るしかないわけ
登りきったら『じきの畑』到着、そして見晴らし…
お饅頭みたいに膨らんだ畑だから、見渡せないわけ

ひゃー、まったく見当たらないじゃんね… なんせ畑の中央部がもっこり膨らんでるもんで、畝の端から端が見渡せないの。まさに「迷宮組曲」。

By HUDSONじゃんね…

2ヘクタール(=20000㎡、例えば100m × 200m)はありそうな畑をグルッと一周しても、村田さんがみつけらんないんだもん。

畝も二本往復したし、足ガクガク。でも軽トラ停まってるし。でも見つけられないの。あぱー…

丘を下ってご自宅戻ったら奥様がいて、「畑にいるはず… 畑の真ん中らへんで作業してると見つけにくいのよね」、だって。ギャフン!

もうスタミナが… 気分は『スラムダンク』の三井寿さんだわよ

諦めちゃダメ、再度 丘を登るの。

ぜーぜー… 最近「クマが出た(ヒグマ…)」ってんで、お子さんの通学はクルマで送迎なんだって。ヤバいじゃんね…

で、もう一回 畑を一周しながら捜索したら、発見! 村田さんじゃんね。

やっとお逢いできたわ

農学博士 兼 ファーマー 的な村田さんに案内していただいたんだけど、まぁ耳にしたこと無い化学成分名称や植物学・農業用語のオンパレードで、1/3くらいしか理解できなかったけど、来年の夏にチャンスがあれば畑仕事(徐葉くらいしか出来ないかもしんないけど…)をお手伝いしたいなぁ、って今回の旅で一番強く思った畑というか村田さんだったわん。

畑の現象や問題を全て学術的かつ論理的に説明してくれる村田さん。まじ難解だけど、勉強になるわね
美しいわよね、ヴェレゾンの時期の葡萄畑って

〈村田さんのお話〉
今の時期は除葉作業が忙しい。ソーヴィニヨンブランは葉っぱが小さいがピノ・ブランは大きめ。
一般的に「結果枝」に葉っぱ30枚っていわれるが、ワインはもっと少なくていい。

重なる葉っぱは、光合成が不十分になるので、取る(除葉)。葡萄より低い位置の葉っぱは、根っこに栄養を送るから要らないので、取る。
病気対策としても、除葉作業は凄く大事。

下草は刈らない。虫も増えるけど下草にも虫はいく。実際に「うりはむし」の害が減った。有機の薬剤はウリハムシには効かない。背の低い葉っぱが好物のよう。

虫はムシできないのね…

虫と雑草の関係は面白い。例えば「寄生バチ」。カメムシが葡萄の花をかじると葡萄の樹が寄生バチを呼んでカメムシに寄生する。来年は寄生バチを呼ぶ花を植えたい。

生物学の先生みたいな村田さん

グリューナー・ヴェルトリーナーは豊産な葡萄品種で、目一杯 芽欠きしてもかなり収量ある。ベト病だけ気をつけている。ベト病が出たらピンセットで除去する。使っている薬剤は重曹とボルドー液。

岩見沢は雨が多く、ベトが酷いらしい(中澤ヴィンヤードの中澤さん情報)。

去年は畑の樹が四年目で根張りが弱かったから、去年の暑い夏は葡萄の樹には辛かった。五年目の今年は暑すぎず、雨は多かったが、今のところ悪くない出来。

今年の収穫時期予想は10月第二週。赤葡萄は10月最終週まで、引っ張りたい。
去年学んだこととして、糖度なんかの数値より自分自身の感覚が大事。
分析値よりも、葡萄の皮や種を噛んで、最初にナッツ感を感じたら完熟していると学んだ。
2020はタンニンが立ち過ぎていた。 
「タンニン」にも種類があって、美味しいタンニン・甘いタンニンなどある。自分は「苦いけど甘いタンニン」を取りたい。夜間が寒い北海道ならできると思う。(収穫を引っ張ることで)病気が増えても、それは収穫で個別に取り除いて対応することで、「苦いけど甘いタンニン」まで葡萄を熟させて収穫したい。
カベルネ・フランのような品種は、特に未成熟な種のタンニンは厄介。ワインが青臭くなる。

堆肥は蒔いてない。肥料として蒔いているのは牧草と羊糞だけ。だからチッソ成分がないけど、それで充分だと思う。ここの畑は、前が果樹園だったので、土に残肥が残ってると思う。
去年はコウモリの糞まいた。リン酸が豊富で結実が良くなる。

ツヴァイゲルトは実つき良いがベト多い。

この時期、除葉が終わったら腐った実を取る。

ピノ・ブランは実が締まるので、灰かびがつきやすい。シャルドネも同様。

リーフロールという根っこの病気がある。根っこに瘤ができたら、その樹は切る。

今のところ、今年は去年の倍の収量を見込んでいる。シャルドネは前年と同じくらいだが、ソーヴィニヨンブランは倍以上収穫できそう。

目指すワインは、アフターテイストが「シュッ」とスッキリした白わいを作りたい。中膨れしたようなアフターテイストは好みじゃない。

ソーヴィニヨンブラン、グリューナー・ヴェルトリーナーはそれぞれ単一キュベをやるつもり。本数は少なくて120本ずつくらい。 

醸造を委託している空知の『10R』は、今年は4軒の委託依頼を断って25軒、なので(収穫時期込み合って)醸造が大変そう。収穫時期の予想は10月中旬〜下旬。これから台風だけが怖い。
収穫は黒葡萄1日、白葡萄4日間。状態みて収穫タイミングを決める。

下草もっさもっさの畑、村田さんの対ムシ対策なわけね
葡萄の葉っぱも元気よくって
列ごとに葡萄品種が書いてあって分かりやすかったわ。PB = Pinot Blancね
いい感じよね、余市はこのまま収穫まで最少雨量と夜の低温が続くといいわよね
GV = グリューナー・ヴェルトリーナーじゃんね
ベト病の葉っぱを取りながら
ね、いい感じじゃんね
有機農業の現地講義みたい
ミュラートゥルガウかしら、実がこんもりじゃんね
一つ質問すると10倍の回答が濃厚な濃度で返ってくるの
もちろん、良い実ばっかじゃなくって
「花ぶるい」な実もね
キレイよね、ヴェレゾン
黒葡萄ツヴァイゲルトの畝ね
ここはSB = ソーヴィニヨンブラン
お忙しい時期なのに、めっちゃ詳しく説明してもらっちゃって
下のほうの皮がざらざらとして変色しているのはムシによる被害
なんか、研修生になった気分だったわ
CH = シャルドネの畝
シャルドネもいい感じだけど、茶色の実は種にムシが入ってるんだって
ダメな実をピックしながら
実を切って見せてくれたわ。蛾の幼虫が種に入ってんの
病気「リーフロール」に掛かった樹の根元
村田さんの愛情なのね、論理的で農業学博士の金八先生みたい…
まったく、素晴らしく素敵な畑よね…
当然、虫だらけ。トンボもコウロギもクモも蝶々も
上に伸びる分は手が回ってないって
醸造所が無い分、畑にいる時間も長いのかもね
病気がほとんどない樹もあったし
そこそこ病気にやられてる樹もあったけど、全体的には良い年に見えたわ
全く、魅力的な村田さんよね

〈感想〉

是非来年の夏は、除葉とかお手伝いに来たいわ。そう願わせる不思議な畑。ヒグマが出てるってのはめっちゃ怖いから、来年はでっかい鈴を首につけてお伺いしたいわ。

そうだワン!

コメント

タイトルとURLをコピーしました