にゃー🐈 ニャロです。
月一回の飲食店実地勉強的なハッピーランチ。今回はね、ちょっと嬉しかったの。初めて、お友達に「予約」してもらっちゃったんだもん。こいつは、ワインが進みそうじゃんね。
なんせ、当日朝、江ノ島 裏磯でタコ釣り粘って、
帰宅したのは朝8:00。ハムチーズトースト焼いて、小一時間仮眠して起きたら10:30。ママチャリ号じゃ時間的に厳しいから、電車で北鎌倉駅へ。
電車内でマスクしてる重度花粉症の患者さんたちも、少し減ってきたみたいね。よかったわね。
「穴子」の季節の北鎌倉。爽やかな北風で、新緑がマブいじゃんね。
到着しちゃった。さ、気合いいれて、めっちゃ味わっちゃうかんね。
さぁさぁ、恐る恐る『秋月』に入店して、シェフの渾身のお料理&ワインのショータイムを楽しんじゃうわよ。最後には、宝塚と同じ、スターが登場するかもしんないから、お店を出るまでは油断できないかんね。
さ、『秋月』劇場 5月の部、始まり始まり。
一杯目のSpumante“Salebra” / Erioli
エリオーリ スプマンテ サレーブラ2013。イタリア中部エミリア・ロマーニャ州の泡ワインじゃんね。
葡萄はアリオンサ 85%、その他にピニョレット、トレッビアーノ モデネーゼ、トレッビアニーナ。9年も前のヴィンテージだけど、酸がフレッシュだし華やかで、気がついたら無くなってたわ。誰かに飲まれちゃったのか、美味しすぎて自分で飲んじゃったのか、わかんないわね。
ワイナリーがあるヴァルサモッジャなる村は、クラシックな中部イタリア グルメエリアの ど真ん中↓。ミートソース(ボロニェーゼ)のボローニャ、バルサミコ酢モデナ中間で、北西には生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノチーズのパルマ。一年住んだら立派に豚の出荷準備完了って感じの濃いエリア。
で、お料理の一皿目。
一皿目は、稚鮎のグリルが、ハーブソースとクスクスと緑の豆・野菜に囲まれて、山水画でもセザンヌでもない、新緑一色の美味しいジオラマなのね。『プラモ狂四郎』もビックリの季節感なんだからね。
ワインは二杯目。シェフのお気に入りっぽい、定番の北イタリアの白。
MAISON VEVEY ALBERT / BLANC DE MORGEX NON FILTRATO 2018。北イタリア、ヴァッレ・ダオスタ州の綺麗できめ細かい酸と白・黄緑色のお花やフルーツのイメージの香りが感じられる、落ち着いた二杯目じゃんね。葡萄はプリエ・ブラン。
これ、DOCワインなのね。「DOCブラン ド モルジェ」エリアは、まさにイタリアとフランスとスイスの国境地帯。言語もフランス語圏みたいだし、イタリアワインってより「アルプスワイン」じゃんね。シブい❗
さ、お料理の二皿目はスープよ。
お隣の作家先生が興味深いお話ばっかりするから、ワインがいつもより減らないじゃんね。一人だと、ワインと会話するしかないから、ズルズルとワイン減るんだけど、お友達とお食事するのって、いいものよね。テヘ🙃
名前は忘れちゃったけど、とっても美味しかったのは覚えてるカレイさん。カレイの身の感じって、独特の繊維の感じがあって、面白いのよね。もっちりさっくりモチモチサクサクって感じ。
ここで三杯目。北海道 余市の葡萄を、『10R』で醸造した白ワイン。このワイン、大好きだわ。畑を見に行きたい、と断言したいわ。
JIKIの「環」 2020。徹底的に選果したらしい、グリューナー・フェルトリーナ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、ピノ・ブランを混ぜ混ぜした透明感ある白ワイン。
まさに、美味しい北海道の白ワインの特徴「泉の湧水みたいな透明感、喉をするるるんって通り抜ける感じ」。華やかな香りも楽しいし、余市って素晴らしい産地なのね。
こうゆう、見たことも飲んだこと無いワインをセレクトして出してくれるシェフの秋月さんと、スーシェフのヒロミさん。
なんで、どのワインも美味しいのかなぁ、って不思議だったんだけど、多分「自分たちが美味しいと思わない料理もワインも提供しない」ってことなんじゃないかしら。そうだとしたら、開けてみて「ムム? いまいち好みじゃないワインじゃんか…」ってワインは、どうすんのかなぁ。賄いで飲むのか、気にならない?
さ、四皿目はパスタ。皆様は、季節の桜海老を使ったロングパスタみたいだけど、桜海老が品切れだったのか、僕らには、
ポレンタのニョッキ、これもシブい! トウモロコシの粉を練ったポレンタを、僕らだけに出してくれたってことに、何か隠された意図がありそうよね。
わかったわ! ポレンタといえば、小麦が作れない北イタリアの食べ物。
シェフは、「早く北イタリアを旅したい!」って心の叫びを、ポレンタで代弁シャウトしたわけね、きっと。
… 口で言えばいいのにね…
ここで、四杯目、謎のワイン登場。なるほど、これは、噂に聞く「ブラインドティスティング」じゃないのかしら。
この色。怪しいじゃんね…
でもね、香り嗅いだら、一発でわかる北海道だけに感じる、とっても美味しいワインの妖しい香り。これって、『ドメーヌタカヒコ』さんの、「ブラン・ド・ノワール」じゃないの? ってことは、葡萄はピノ・ノワール?
で、外れ~。正解は…
似てるんだもん。香りの雰囲気も味わいのニュアンスも。クリソツ過ぎて、当たらなくても悔いは無いわ。まぁ、余市って原産地は当たりだから、80点ね。ウヒヒ。
で、次の五杯目。いきなり強烈な力強い蜂蜜やジャムみたいな煮詰めたフルーツ、南国のお花が狂い咲き、的。「ドングリ」の余韻でボケーっとしてたら、目が覚めたもん。
変態的ワインね。ヴァンダンジュタルディヴとセレクショングルノーブルが混ざってるんだって。
暇だし、間借りカフェの名店『A Cup of Journey』の店主 AKINAさんにどうせ訊かれるし、ヴァンダンジュタルディヴってのは、長いんだけど、
「ゲヴェルツトラミネール、ピノ・グリ、リースリング、ミュスカの品種のみに許された呼称で、一般的な収穫が開始後、ブドウを数週間もの間パスリヤージュ(*)することで自然に生み出された残糖が、アルザス特有のヴィヴィッドな酸と相まって、ワインに見事な調和を生み出すの。さらに、ブドウは極限まで成熟し、一部貴腐化することで、ワインに品種特有の個性を表現させるとともに、複雑味や力強さが出てくるの。凝縮感と新鮮さという相反する要素を兼備した味わいが産み出されちゃうってわけ。
*パスリヤージュ:収穫を控えることでブドウを樹上で凝縮させる技術のこと」
セレクション・ド・グランノーブルってのは、
「貴腐菌の付いた果実だけを選別して造ったワインのこと。貴腐ってのは、葡萄の果皮がボトリティス・シネレアって名前の菌(カビの一種)に感染して、日照量や湿気などの一定の条件下でその菌が成長して、ブドウの糖度が高まる現象のこと。ボトリティス・シネレア菌が増殖していくと、糖分だけでなく酸味や香りにおいても凝縮感が一層増すのが特徴なの。貴腐ブドウの糖分は、通常のブドウの糖分よりも甘さ、凝縮感、純度の高さなどにおいて一段と優れてて、ブドウ本来の甘みを最も良く表現しているのがこの貴腐ブドウと言えるって説もあるみたい。秋になると、貴腐化したブドウは果皮の色が紫を帯びてくると同時に、中の果肉の色も美しい黄金色へと変化しちゃうんだって。
難しいから、飲んでみるのがいいわよね。
さ、お料理は残り3皿だかんね。おお、5月の季語「穴子」が、堂々と皮目をギラつかせてドカーンと登場したかんね。
牛蒡とアスパラと穴子、なるほど、このお皿と、ビネールのグルグルワインを合わせたわけなのね。お任せお料理+ワイン=「シャッキリポン」的な嬉しさなのよ。
で、お肉が焼けてるじゃんね。6皿目は、なんとなく、牛さんじゃんね。
今日のお魚とお肉の二皿は、ガツンとインパクトが強烈じゃんね。5月だもんね、梅雨前にスタミナつけないとね。
で、お肉の前に、6杯目がブラインドで出されちゃって。赤色で、軽く肉っぽい鉄っぽさがあって、北の冷涼なニュアンスでも南の底抜けに明るい雰囲気でもないから、中部イタリア トスカーナあたりの主要赤葡萄サンジョベーゼかと思ったんだけど…
さぁさぁ、今日もインプレッシブなお皿が連発しちゃって、大満足だったんだけど、最後にアレがね。来るじゃんね。
はぁ。まったく、愛が凄すぎる二人のお料理とワインで、実に世界最高の時間を過ごしちゃったじゃんね。
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