にゃー🐈 ニャロです。
日曜日夜のNHKスペシャルでやってた『EVシフトの衝撃』って、自動車業界や株式投資してる人は観たんじゃない?
相変わらず結論の無い国営放送らしい番組だったけど、ホンダのEV責任者とか役員とか、日本電産の執行役員が出てきて、なかなか参考になったわ。
で、「やっべーじゃん」って日本人として思ったのが、『チャデモ』。知ってるわよね?
『CHAdeMO(チャデモ)』って、2014年4月開催のIEC(国際電気標準会議)で、電気自動車(EV)用急速充電規格の国際標準として承認された日本発の企画よ。その頃、まだ某ゴーンさんは日産CEOとして健在で、世界で一番売れてるEV 『LEAF』が存在感あった時期よね。
それが、令和三年の今、どうなっちゃってるか、知ってる? そのNHKスペシャルで知ったんだけど、死に体なんだって。
すでに欧米で発売されている電気自動車のほとんどすべてが、チャデモ規格ではなくCCS規格の充電プラグを採用しちゃってるんだって。
北米市場も、現状チャデモ規格を採用して発売されている電気自動車は、日産リーフだけ。しかも、リーフに続く日産の新型EV『アリア』は、欧米市場向けは、今までのチャデモ規格を捨てさり、CCSっていう別の充電規格の採用に完全シフトしてしたんだって。ウケる…
『CCS』ってのは、普通充電と急速充電を1つのコネクタで行える「Combined Charging System」の略語で、BMW、Daimler、Ford Motor、Volkswagen、Audi、Porscheの6社が協力して共通化してるんだって。あーあ。
だから、日本は色んな意味で『EV ガラパゴス諸島』に突き進んでる…
日本の自動車産業を支えるトヨタが「EV 一辺倒は間違いだ」ってトップが言い続けてて、そうかも知れないけど、
実際問題、世界で車が売れる市場って、
この、世界自動車販売トップ10の国を見ればわかるじゃない、中国・米国・欧州、政策としてEVをゴリラ押し。
はっきり言って、「地球温暖化」とかより、次世代ビジネスでの覇権争いになってんだから、技術的科学的に「EV一辺倒は…」って一企業のトップが叫び続けたって、ねぇ。
まあ、日本の自動車産業がどうとか、日本の雇用の屋台骨は自動車産業だとか、その辺は各社のエグゼクティブや政治家に任せるとして、世界中の国家がビジネス視点で死闘を繰り広げてるわけよね、僕の理解としては。その証拠に、「COP26」は華麗に閉会したじゃんね。
つまるところ、南極の氷が溶けようが、
シベリアの永久凍土が溶けようが、
民主主義国家の政治家は民意を反映するわけで、「ちょっと冷暖房を緩めるくらいなら協力するけど、江戸時代には戻れないから」かつ「経済的に没落したら、軍事力弱まって、隣国に領土奪われたり、国民の生命・財産を守れなくなる」って行動原理で、結局は化石燃料掘りまくり、燃やしまくり。
グレタ革命軍の武装蜂起の日は、案外近いと思うわ…
という、露骨な「弱肉強食 資本主義」的 世界状況の中で、ちょっとビックリ、だけど納得、かつ株主としては嬉しいニュースがこれ↓
元々、オランダの「ロイヤル・ダッチ」と、イギリスの「シェル」で別会社だったのが、2005年に合体したのが「ロイヤル・ダッチ・シェル」なのよね。で、本社がオランダなんだけど、地球温暖化で海面上昇すると海抜マイナスの国土が1/3のオランダ政府は強烈な姿勢で、こんな判決でちゃったわけ↓
で、『シェブロン【CVX】』や『エクソン・モービル【XOM】』なんかのアメリカ石油企業の猛烈な収益改善と比較すると、イマイチな決算だったのが、『ロイヤル・ダッチ・シェル【RDS b】』だったのよね。
そこで、今回の報道。確かに、イギリス(UK)はEU (欧州連合)離脱したし、政治的にはアメリカ寄りだし、株主としては、実に喜ばしいアイデア。
この『ロイヤル・ダッチ・シェル』のイギリスへの本社移転案は、12月10日の株主総会で少なくとも75%の賛成票を得る必要があるんだって。賛成投票しないと、だわね。
このニュースがでた直後の株式市場と原油先物市場(WTI)、WTIは1%弱下げてるけど、『ロイヤル・ダッチ・シェル【RDS b】』の株価は1%強上げてるから、株式市場はこのニュースを好感したってことよね。
すでに『ユニリーバ【ULVR】』って世界有数の一般消費財メーカーで、同様の「イギリスへの本社移転」は実現してるから、この『シェル』でも実現するんじゃないかしら。
株式投資に国境は無いし(税制には国境あるけどね)、せっかく石油が高く売れる機会に「掘るな、売るな」ってオランダに本社置くより、「掘ってオッケー、売ってオッケー」のイギリスに本社移したほうが、資本主義よね。
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