にゃー🐈 ニャロです。
Rondazzoで美味しいお昼ご飯たべて、
LinguaglossaのB&B宿「Da Rosa」にチェックインして荷物置いて。さぁ、お楽しみのワイナリー訪問。事前学習みっちりやったコーネリッセンさんの畑を訪問なんて、嬉しくってニヤニヤしちゃうじゃんね。火山性土壌って、真っ黒なザラザラ砂なのかなぁ…
ナチュラルワインクレイジーな人類なら、結構読んでる「土とワイン」って本。主に火山性土壌と石灰質土壌の味わいの差異について語ってるマニアックな本なんだけど。かなり面白いかんね。
読んでると、登場してくるワイナリー(ほぼナチュール系ワイナリー)のワインを飲みたくなるじゃん。なるんだってば、マジで。
石灰質土壌ってさ、それこそシャブリとかロワールのあそことか、結構飲んだことある産地が多いんだけど、火山性土壌って案外レアで。
この本の「火山性土壌」の項の最初に登場するのがエトナ。なんせ、活火山だかんね。お昼ご飯食べたRondazzoの町外れまで溶岩流が来てた痕跡が生々しいもん。ワイルドだぜ…
集合場所はエトナ山北部斜面、Passopisciaro(パッソピシャーロ)村のMaria SS del Rosario教会前。ド田舎だから、クルマ停め放題。ワイナリーのお向かいの教会じゃんね。
集合時間16:30、まだ5月末だってのに、真っ暗になるのは21:00過ぎ。広報担当のジャコモさんが待っててくれて。イギリス人四人組とオーストラリア人夫婦と僕の合計7人集まって、まずは畑へ。
ここ「Contrada(畑) Barbabecchi(バルバベッキ)」は、コーネリッセンさんのトップキュヴェ「Magma」の畑で。標高約900m。訪問した時は日が高くって暑かったけど、一番暑い8月でも夜は20℃以下になるんだって。ほへー。
植えたばっかの若木もあって。老木でも、熟度が低い実はロゼのススカールに回すんだって。なーるほーどねー、ススカール、美味しいもんなぁ。
しかしまぁ、なんと美しい気持ちいい場所なんだろね。風の音しか聞こえない静寂の斜面。ちょうど開花(fioritura)のタイミング。葉っぱは健康そのものの若い緑色で。これ見に来るだけでエトナに来て良かったじゃんね、マジで。
で、本では読んだけど初めて見る「Alberello(アルベレッロ)仕立て」。ワイヤーが無いじゃんね、ってか支柱一本にブドウの木が一本。一本一本ホントに独立して直立してんじゃんね。ほへー。
「これって、枝が伸びてきたら、どうすんの?」
「一切切らない。切ったら、他の枝が伸びてきて、結果として葡萄の木が余計なエネルギーを浪費しちゃうから」
「じゃあ、ボーボーに生やすの?」
「もう少し伸びてきたら、グワッと纒める。ポニーテールみたく結いちゃう(マジ?)」
「なんで段々畑にしてんの?すげー大変な作業でしょ…」
「アルベレッロ仕立てにするには、植える場所の土壌の平坦度が必要だから」
「火山性土壌って、もっと黒くて粗い砂かと思ったら、かなりフワフワでサラサラして色も黒っぽくないんだねー」
「雑草が生えて、それが時間を経て土壌になってるから、細かくなった火山岩由来の土壌をあわさってフワフワで色が淡い土壌になってる。めっちゃ水はけ良いから、大雨は大丈夫だけど、雨が長く降らないと流石に困る…」
「獣害は?」
「ウサギ、狐くらい。鹿とかイノシシは、エトナは水が無い(土壌が吸水性良すぎて池も川も無い)から生息できない」
「病害とか虫害鳥害とか、一番困るのは?」
「病害はほぼ無い。開花時期の豪雨とか、3ヶ月連続で全く雨降らないとか、そうゆう天候的な問題が一番困る」
やっぱ、畑を見ると、色々学ぶよねー。本とかで勝手にイメージすんのと、実地でのリアルってね、やっぱ面白いじゃんね。
んで、ワイナリーへ。
ヴィナイオータさんのホームページ情報通り、樹脂タンクだらけ。いいねー、基本的に(新)樽香苦手だからさ、僕。
試験的にクグヴェリもあるねー。
で、試飲前に、コーネリッセンさんの複数の畑の説明があって。標高は600〜900m、エトナ北部だけど結構東西に散らばってて。なんか効率悪そうだなぁ、って思ったんだけど、
「標高が違うと葡萄の熟す時期がズレるので、徐々に収穫することができる。また、最近異常気象なのか、線状降水帯みたいな大雨エリアと干ばつエリアがミクロなレベルで発生していて、畑によっては全滅に近い気象被害が発生したりしてるので、結果的に東西に散らばった畑はリスク分散なっている」って説明があって。ほへー。
で、試飲。
「ムンジュベル ビアンコ 2022」
「ススカール ロゼ 2023」
「ムンジュベル ロッソ 2022」
「ムンジュベルMC 2022」
「ムンジュベルCS 2022」
へー、プルミエ・クリュも出してくれたねー、どれも美味しいけど、今美味しいのは冗談抜きでススカール ロゼだねー、めちゃ旨い。
MCは砂質粘土土壌で、CSは火山岩土壌の畑。強いていえばCSのほうがサラっとしてて鉄っぽいかも… だけどパワフルでわかんない。ってか、事前学習で飲んだ2015のVA/CSと比べて酸が弱い感じで。
ってジャコモさんに言ったら、
「ムムム、2022と2023はめちゃんこ暑い年で、明らかに酸が弱くって。糖度は高くて超熟可能ないい年だと思うんだけど…」って。
うーん、僕は酸が大好きだし、ネレッロ・マスカレーゼの魅力はピノ・ノワールと同じで「美しい香りと酸、 儚い旨さ」だと思うもんで。2024は程よく涼しいエトナ気候になるといいなぁ。
で、訪問後に、お礼メール送ったら、コーネリッセンさんの奥さまのアキコさんからご挨拶メールが来て。そうそう、品川で今年開催した「RAW WINE」にアキコさん来てたもんね。
ジャコモさんも、「今は全世界に出荷してるけど、最初に海外に出荷したのは日本(のヴィナイオータ)」。全く、日本と縁が強いワイナリーだし、なんせ美味しいし。ますますファンになっちゃった訪問でした。
あー、楽しかった。いつか、機会があったら、コーネリッセンさんに会ってみたいなー。
さ、夕飯食べに行こうっと。黒豚の里へ…
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