にゃー🐈 ニャロです。
ピアチェンツァ駅で無事にムーミン一家をピックアップして。
ってか、マジで『Ostreria fratelli Pavesi』が魅力的過ぎて、危うくお迎え放棄するとこだったし。
で、14:00の約束で向かうのは、ナチュラルなワイン大好きな庶民なら99.86%が知ってる『IL VEI』。ピアチェンツァ駅からクルマで40分なんだけど、
正確には「クルマでは到達不可能」。だって、砂利道が急坂過ぎて登れないんだもん。最寄りの隣家は牛放牧してる2km先の一軒家だし。遭難しちゃう田舎レベルだわ。
みんなをワイナリー近くで降ろして、まじサファリコースみたいな砂利道をグルグルと15分。ナビもGPS届いてないのか、道路情報が未登録なのか。
辛うじて、クルマ停めて、坂歩いていって、ムーミンEさんが見えたとき、「… 助かったわ…」って。とにかく、『IL VEI』にクルマで行くなら要注意だかんね。
⬆の若干膨らんだカーブに無理やり停めて、徒歩で坂登って。
行けばわかるから。マジで、エミリア・ロマーニャで遭難したかと思ったし。
そんな人気無い丘の上に、可愛らしいオウチがあって。そこが『IL VEI』のサヴィーノさんアンナさん達のオウチなのね。
ってか、ナチュラルなワインが好きな日本在住の人類なら、「見たことある」ってより「しょっちゅう見る」ワインじゃんね。
優しいお値段も柔らかい味わいも好きだし、あんまりよく見るワインだから「イタリアの田舎の協同組合のワインなのかなぁ?結構大量に生産してんのかなぁ?」なんて勝手に思い込んでたんだけど。インポーターさんのWEB新聞とかあんまり熱心に勉強してなくって…
まさか、そこそこお年のご夫婦と、息子さんの3人のワイナリーだなんて、ビックリしちゃった。
8ヘクタールの畑を3人って、かなり大変なんだと思うんだけど、
それより、このスーパーハイパー田舎に一軒家で住むのって、マジで「北の国から」令和版じゃんね。なんか、過去最低で零下30度以下なったり、
大雪降ったり、なんだって。うへー!絶対除雪車なんてこれないし。完全閉じ込められちゃうじゃん。だからかしら、オウチの天井がめっちゃ低くて。日本の激安アパートより天井低いんだもん。暖房効くようになのかしら。
さらにビックリしたのが、「獣害ってどうですか?」って誰かが質問したとき。
北海道でも、イノシシとかウサギとか、聞くじゃんね。そしたらね、アンナさんが、
「LUPOがいるから、そんなに獣は増えない」
って言ったの。
ん?「LUPO」って、イタリア語で…
ん?アンナさんのエミリア・ロマーニャ式ジョークかしら?全然笑ってないんだけど。
ええええええ〜!イタリアにオオカミ、絶賛生息中なの〜!?シベリアにはオオカミ生き残ってるって聞いたことあったけど、ほぼイタリア全土に生息してんじゃん。うひゃー!
じゃあ、ホントにいるのね、この辺にも。そういや、北海道でヒグマが増殖してる最大の理由は「(ニホン)オオカミが絶滅したから」だって聞いたことあるし。オオカミ恐るべし。
で、ワイナリーを見せてもらって。
⬆これら年季入った樹脂タンクみんな現役なんだって。シブい!ってか、ほんとイメージと違ってビックリ。モチロン
モチロン、屋根はあるけど壁がない屋外に置かれた樹脂タンクに温度調節機能なんて無いし。マジでワイルドなワイナリーだったのね。
場所はあるみたい。なんせ、山というか丘まるまる敷地みたいだし。一番近い隣家は「2つ向こうの丘の、肉牛放牧してる酪農家」って言ってたし。
なんか、古い重機というか農耕車両とか、博物館みたいね。
しかしまあ、北イタリアの6月は晴れが続くし、お花だらけ。
全く、いい感じ。
多分、増設したんだと思うんだけど、ワイナリー室内にはステンレスタンクが並んで。こっちも温度調節無し。
色々味見させてもらって。
うんうん、どれも親しい「IL VEIの味」じゃんね。
で、オウチに戻って、おしゃべりタイム。
この狭い玄関も、寒い冬仕様ってことよね。
美しいエミリア・ロマーニャの丘陵地帯が、窓という窓から。セザンヌの風景画より全然素敵じゃんね。
こぢんまりしたキッチンなんて、日本の住宅みたい。ほんと、こぢんまりなの。
ハム・サラミ・チーズ・オリーブ、色々おつまみとワイン開けてもらっちゃって。
ちょっと反省というか、フリウリの『NICOLINI』もそうだったんだけど、次の予定があるとセカセカしちゃって申し訳ないのよね。ここに14:00に来たんだけど、16:30には出発しないと、今日の宿(アグリツーリズモ)のチェックインに間に合わないの。
ほんと、次回は絶対に「ワイナリー訪問は1日一軒、後に予定は入れない」ってしないとダメね。マジで。
来るのは(道路的に)至難だけど、めっちゃホッコリするワイナリー。これから日本でIL VEIのワインを飲んだり注いだりするたびに、サヴィーノさんアンナさんの優しい笑顔を思い出せるなんて、幸せだわ。ふふふ。
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