にゃー🐈 ニャロです。
「地球温暖化」は単なる環境問題じゃなくて、世界政治に関わる問題、みたいよね。
二酸化炭素を含めた『温暖化ガス』→気温上昇→気候変動→環境リスク、の流れを「ええ加減放置できんよ」、として、例えば欧州連合(EU)は今年2021年に、「2035年までにガソリン車やディーゼル車などの販売を事実上禁止する方針」を打ち出したんだから、自動車部品メーカーのヤングサラリーマンとしても気になる、わよね?
「2035年」って、そのころ僕は62歳で、まだサーフィンも釣りもゴルフもできちゃう年齢じゃんね。すでにママチャリのみ保有してるから、環境対応的には少なめレベルの二酸化炭素排出量のはずだけど、世界が海の底に沈まないように、出来ることはしないとなぁって思うわ。
で、欧州に対するアメリカ・中国の動きが注視されてるけど、世界中で費用やリスクをどのように分かち合うのかっていう政治的な問題なわけだから、どうなっていくのか先読みするのが本当に難しいの!
どの国も、「次世代エネルギーで覇権を握りたい」「建前と本音」「今まで散々化石エネルギーを使って経済成長してきた先進国と、これから使って成長加速したい後進国」といった混沌とした状況だもんね。
それこそ石油使い続けたい国々に対して、環境戦士グレタさんが『ジオン公国』を名乗って宣戦布告したり、しないと良いんだけど…
政治の動きに対応すべく、各自動車会社だけでなく、自動車部品メーカー各社の高給取りエグゼクティブ達は、会社生き残りをかけた『次の一手』を将棋のプロ棋士のように考えてるんだろなぁ。エグゼクティブって、大変なのよ、伊達に年俸2000 ~ 3000万円なんてもらってない、はず…
こんな状況で、少なくとも「再生可能エネルギー」と「電気自動車(ハイブリッドやe-power含む)」が拡大方向なのは、恐らく間違いないわよね。そして、これらの拡大で確実に需要が増える金属、それが『銅』なの。どう思う? 銅なだけに「どう(銅)しよう…」。
『フリーポート・マクモラン』って会社名、聞いたこと無いでしょ、うんうん。僕も知らなかったもん。
本社がアメリカのアリゾナ州にあって、チリのコデルコ社と並ぶ銅・モリブデン生産における最大級の企業であり、金の鉱山会社なんだって。
銅(copper)って、例えば10円玉の成分のうち95%が銅なんだって。身近なのね。
電気自動車の動力源『モーター』に銅は不可欠なのよ。モーターを子供の頃に分解したら、銅色の針金がめっちゃ巻いてあって、そのゴッツイ版が電気自動車駆動用モーターなわけ。
自動車には、それ以外にもHVAC(要はエアコン)、EPS(要は電動パワステ)、サイドミラー(自動折り畳み機能)、パワーウィンドゥなどなど、モーターだらけで、最近はヘッドランプにもモータ入ってる車種もあるんだから(LEDの温度を冷ますための小型扇風機や、光の角度を縦横に動かすアクチュエーターとか)。意味不明よね。
更に、自動車の中は配線だらけ。配線の電気を通す材料も銅がメインだかんね。『ワイヤーハーネス』って名前で、人間でいう神経&血管のような役割で、これの組み立て工場は凄いわよ。たかが配線部品と思ったら大間違い。
なんせ、自動車って同じ『アルファード』『ノート』でもいろんなオプションや仕様があるもんで、各ワイヤーハーネスは凄まじい種類が設定されてんのよ。それをほぼ人力で組み付け作業していくんだけど、人間ってミスをするじゃん。
で、ワイヤーハーネスはミスがあると確実に車両不具合になるの(神経&血管の役割の部品なので)。だから、各社の製造ノウハウの領域なんだけど、『ポカよけ』っていう、人間にミスをさせない、ミスがあると次の組み付け作業をさせない仕組みを製造ラインに取り入れてて、これが凄いのよ。経験と知恵と工夫の結晶って感じ。工場見学って面白いわよ。
余談だけど、小さなハーネスは、冗談抜きで、日本国内のおばさん内職で一部製造(主にビニールテープを巻き付ける工程)してんのよ。自動車部品を内職で…最終品質検査はハーネスサプライヤーの工場でやってんだけど、なかなか衝撃的よ。
しかもアセアンとか中国より組み立て作業のコストが安い(世界一安い)場合があって。日本の内職の競争力、恐るべし。
で、話を戻すと、ガソリンエンジンの車一台あたり、平均23kgの銅が使われてるんだって。で、電気自動車だと… 何と83kg ! むむむ…ほぼ今日の僕の体重と同じ重量の銅が! 銅なってるんだ…
更に更に、電気自動車への給電設備も銅をたっぷり使用するのよ。
配線及び充電ケーブルには高圧の充電に対応するために、ぶっとい銅を使うんだから。2030年までに世界中で2000万箇所以上のEV充電ポイントが整備されるって予測を出してるリサーチ会社もあるし、銅がここでも必要なのよ。
『再生可能エネルギー』も銅をたっぷり使っちゃうかんね。
太陽光パネルや風力発電は、原油や石炭を使った化石燃料発電よりも5倍から12倍ほどの銅が必要なんだって。
再生可能エネルギー発電所の増設に伴う送電線の整備が必要になるころがミソで、ちょいと調べると、「太陽光発電所でケーブルやパネルの盗難被害が絶えない」ってニュースがいくつもでてきたもん。
火力発電や水力発電と異なって、再生可能エネルギーは小さな発電単位をかき集めるわけで、送電線がドバッと追加で必要になるわけですな、ふーん。
で、銅価格高騰で、盗んだ銅線が高く売れるってことなんだって。盗まれたほうは怒り心頭よね、せっかく発電した電気が送れないって。
そんなわけで、時事ネタ『地球温暖化』からの『再生可能エネルギー』『電気自動車』を僕なりにお勉強したら、『銅』は今後 需要が拡大するはず=「銅需要拡大、銅価格上昇と株価が連動するのはどの会社?」と探してヒットしたのが、今回取りあげる『フリーポート・マクモラン』なわけ。相変わらず長い❗でも、気になるでしょ?
自動車業界の人や、再生可能エネルギーの知識がある人は、リアルに気になるわよね…
『銅』の世界的な価格の指標に、『LME先物3か月』なる指標があるのね。『LME』= London Metal Exchange ロンドン金属取引所、「世界の約9割の取引がLMEで行われてて、アルミとか他の取引も含め、LMEにおける取引価格は国際的な指標価格となってるのだ!」、フムフム。
某一流自動車メーカーは、各材料市況価格変動をサプライヤーとやり取りする際、鋼材(鉄、ステンレス材)や樹脂材は自社の主要鋼材・樹脂材サプライヤーとの年次価格交渉結果をベースに変動幅を決めてるんだって。だから、トヨタと日産で市況変動幅が違うことがあるわけ。
一方で、銅・アルミは、このLME価格を『インデックス価格(世界中の大半のビジネスマンが、「今、この価格が標準価格だよね」と納得する価格、指標)』として、市況価格変動させてんの。だから、この『LME 銅3ヶ月先物』価格チャートの通り、コロナ下落後の2020年下期以降の急騰が凄まじいので、自動車メーカーは頭が痛いんじゃないかしら。
ちなみに、部品サプライヤーが、部品費の見積り明細に、所定のルールに従って、鋼材・樹脂材・銅・アルミの重量と見積り単価を明記して、かつGTO*なる自動車メーカーの価格登録共有システムに登録してあれば、市況変動対応は交渉は無く、比較的スムーズなんだけど。でもでも、モーターの銅重量を見積り開示するサプライヤーは、知る限りレアってか、いないんじゃない?
今回の銅価格急騰でサプライヤーが急遽値上げ申請をしても「過去に銅が値下がりしたときに値下げ申請してないよね、フェアじゃないよね」とロジカルに却下されるケースが多そうだなぁ、と想像しちゃうわ。ストレスフルだろなぁ…
で、『フリーポート・マクモラン』の株価推移。恐ろしいほど、『LME 銅先物3ヶ月』の価格推移と連動してんの。
「商品先物取引なんて怖くて手出ししてはならぬ」、と昔読んだ山崎豊子先生の小説を読んだときに心に誓ったんだけど、株式投資であれば自分的にはオッケーなわけ。
この会社の株を購入したのは、銅価格すでに急上昇したあとの2021年2月9日、31.92ドル/株で3340ドル(約1170万円)購入。この購入は、『波待ち』といっても、ちょっとリスキーな投資って認識よ。今保有している株式の主要株のなかでもトップ2のリスクを取ってるかんね(もう一社は『ジェンマブ【GMAB】、デンマークのバイオ医薬品会社』)。
今日8/11時点でフリーポート・マクモランの株価は38.65ドル/株(購入価格比+21%)で、正直「売って楽になりたい…」と思うことが多い銘柄ななの。長期の長期では自分なりに『強烈に株価上昇する』と想定して購入したんだけど、「このわかりやすいチャンス(『再生可能エネルギー』『電気自動車』への急加速タイミングとコロナ後の相乗効果)を逃したくない」という焦りがあるのも事実なだから、決してオススメはできない銘柄よ。
◼️オススメできない理由
・有利子負債が大きい(直近の銅市況により圧縮を進められているとはいっても)
・すでに急上昇したところからの購入なので、今後の上げ余地が小さい可能性がある
・配当利回りが低い(買値ベースで0.94%)ので、期待する上昇がかなり先になった場合の時間当たり利回りが厳しくなる
まあ、率直に、「たまには初めてのレストランに入ってみたい」ってこと。美味しいってわかってても、いつもあのうどん屋さん(藤沢駅近くの名店、『白い惑星 うどん粉星の王子』)だと、たまには新規開拓で行ったこと無いお店に入ってみたいじゃない。
銅消費量がとりわけ多い中国で、銅価格急騰による製造業の業績悪化を懸念した中国政府が、国の銅備蓄を放出するってニュースがでて、銅価格は今年2021年6月に下げたの。一時的に購入価格まで下げだけど、これは涼しく『波待ち』できたわ。備蓄放出するくらい危機的ってことは、備蓄が尽きたら銅価格は跳ねあがると想定できちゃうじゃんね。
それにしても中国は『資本主義』じゃなくって『社会主義市場経済』だから、要注意よね。
最近の『アリババ【9988】阿里巴巴』とかの巨大IT企業への締めつけ強化と、それによる株価下落は、想定外過ぎて、リスク取りにくいわ。
いくらPERや株価状況が「絶好の買い時」「アメリカ株は上がりすぎなので中国株にシフト」に見えても、中国政府の介入は経済性視点で読めない領域だから、僕も孫さん(ソフトバンク会長)同様「様子見」よ。
[北京 6月19日 ロイター] – 中国国家発展改革委員会(発改委)は19日、コモディティー(商品)価格の監視を強化し、銅、アルミニウム、亜鉛を引き続き国の備蓄から段階的に放出していくと表明した。
金属価格の高騰で国内製造業では原材料コストが上昇。政府は銅などの備蓄を放出し価格抑制を図っている。7月5日には銅2万トン、アルミニウム5万トン、亜鉛3万トンが入札により売却された。
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