にゃー🐈 ニャロです。
黒い飛行機、『スターフライヤー』で北九州空港に翔んだことがあれば、メーテルが案内嬢業務に勤しんでるのを見たはずです。もう引退しちゃったそうで…お疲れさまでした。
北九州出張って、魚介類もラーメンもうどんも最高の旅行なんです。ちょっと南下すれば別府で温泉もあるしね♨️
小倉を中心都市とした北九州エリアは、江戸中期から採掘の始まった筑豊炭鉱、その石炭と最寄りの門司港の地の利を活用した『新日本製鉄』 八幡製鉄所があり、また北九州で創業した『日本水産』『出光興産』『安川電機』『TOTO』など、実に興味深いのです。
ちょっとググってみたら、「長崎に投下された原爆、もともと目標は小倉(北九州の中心都市)だったが、前日の八幡大空襲の煙と八幡製鉄所からの煙幕で視界不良だったため、第2目標の長崎に投下された」って、知らなかった・・・それくらい、戦時下で重要な戦略的拠点だったわけですね。
21世紀になって、日本の自動車産業的に、北九州は猛烈に脚光を浴びたわけです。なんせ、トヨタ(レクサスの主力工場)、日産(売れ筋の中型SUV、ミニバンなど製造)、ダイハツが自動車製造工場を持っているわけで、主だった自動車部品メーカーも工場を構え、自動車製造関係の重要エリアです。
2009年あたりからの強烈かつ急激な円高(アメリカドルに対して日本円が強くなりすぎた=アメリカにものを売るうえで猛烈に不利益)になったもんで、「日本国内比較だと、人件費や光熱費が安い九州」かつ「アジア・中国・韓国から近いから、日本製より安い部品を輸入するのに都合良い」ってことで、特に某ゴーンさんが社長だった自動車メーカーは猛烈に「九州祭り」を始めたわけです。
何が凄いって、「部品調達を、国産から輸入に切り替えたほうがお得であれば、切り替えるのだ!」と大号令がかかったようで、通常の自動車部品業界では「発注決定書=契約書で、当該新規立ち上げ自動車の生産予定期間中の継続発注を合意」しているはずなのに、「韓国から買ったほうが安いね」「中国からの輸入に切り替えてもいいかしら?」と猛烈な調達先切り替え交渉が始まりました。
お祭りは激化し、さらには「韓国釜山と北九州はフェリーで3.5時間。トレーラーの荷台を日本・韓国共通で公道走行可能として、韓国からの部品輸入を加速させる(在庫日数が減ったり需要急変に対応しやすくなったりお得)」って飛び道具まで投入されたようで。
国内にしか工場がなく、中国・韓国企業が同等製品をつくれちゃう部品で、切り替え品質評価が簡単な部品(簡単な樹脂成形品とか)の国内サプライヤーは大変だったようです。
良い悪いは別として、某ゴーンさんの強烈な『コミット経営』『タブーない改革・革新』って、熱い時代だったんですね。
さて、本題の『安川電機』。北九州に本社を構えて、『モーションコントロール』『ロボット』を二本柱とする製造メーカーです。
この会社には、過去にムフフな株式投資利益を上げさせてもらっただけでなく、昨日取り上げた『協業型アームロボット』で気になっているので、取りあげてみました。
この『協業型アームロボット』、安川電機は、『協働ロボット』なる名称で販売してます。他にも同様の製品を販売するメーカーはありますが、僕がリアルに製造現場で見たのは安川電機製品でした。これ、まだまだ自動車部品業界以外でも採用が拡大しそうだし、経済成長で人件費が上がり続ける中国やASEAN諸国でも採用が広がると想定できます。仮に『協働ロボット』導入のコストが人件費とトントンだとしたら、転職しないし給料アップ交渉もしてこないロボットを選ぶのが経営者ですものね。
もう一つの収益の柱、『モーションコントロール』ってのは、「コンマ何ミリ単位で指示した位置」に「キュッと止めるの」が得意なモーター、マニアックですよね。
普通に生活してると目撃する機会は無いですが、産業用ロボットや工作機械、自動組み立て設備などに不可欠な部品です。こっちは、人件費を減らすというよりは「人間にはできない速度・正確さ・精密さ・耐久性で、工業製品の高性能・高品質・大量生産を実現する」わけで、中長期的に需要が拡大するであろう製品なのは産業用ロボットと同じです。
というわけで、株価の波がぐぐっと下がれば、中長期的な株式投資先として僕好みの会社なんです。
工場見学って、こういう『B to B』の製品のトレンドをリアルに知ることができて、お得ですし、投資判断するときの根拠にもなるかな、と。
『波待ち投資』のスタイルを確立させるまでに、色々と試行錯誤したなかで、この『安川電機』は良いトライアルでした。2012年から2016年までの間に“購入→売却”を4回実施して、合計で+740万円(税引き後)の実現利益でした。株価627円~1713円の間での売買でしたが、2017年夏から上昇を続け6000円/株を突破、その後調整が続き2020年のコロナ下落で2000円まで下げてから直近で5600円前後まで戻しました。
「こんなデカい波が来るなら売らないでおけばよかった…」って、過去のデータをみて『タラレバ』するのではなく、経験値としてデータを分析・蓄積して、今後の『波待ち投資』に生かしていきたいです。
『安川電機』は設備産業が主要マーケットなので、世界的に設備投資がめっちゃ冷え込むタイミングで株価も冷え込むはずなので、ウオッチ継続して購入機会の『波待ち』していきます。
毎月、出張で北九州(もちろん、温泉付き宿泊あり)行けるなら、サラリーマンも悪くないけど、コロナ影響で出張激減です。若手バイヤーさんたち、かわいそう…
〈10/8追記〉
この会社、おもいっきり中国銘柄なんで、習近平さんの文化大革命っぽいアクションの影響は絶対受けるから、要注意ね。
直近6180円から5000円まで2割下がったけど、下げ止まったのは、10/8の安川電機社長のこのコメント。
でも、鵜呑みにしないようにね。世界史専攻だったら、昔の教科書で「文化大革命」って調べてみて。まあ、「わからないこと」に自分の虎の子は預けられないと僕は思うわ。
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