にゃー🐈 ニャロです。
ヴェネツィア…
凄かったわ。十年に1回は行ったほうがいいかも、魔海都市ヴェネツィア。
そして、遊び疲れた3人は、宿へ。明日訪問するワイナリー『LA BIANCARA』に紹介してもらった宿『Villa Bongiovanni』。
ホテルじゃなくって、民泊の一種らしいんだけど、要は昔のお屋敷を宿泊施設にしたってヤツ。ハッキリいって、高級宿。
こんな麗しいエントランス… 庶民には無縁なはずなのに。
どんな富豪の自宅だったんだろ。
お城とまでいかないけど、間違いなくハンパない豪邸。
こんなロマンチックなお部屋に、MOさんと二人きり。
カプセルホテルで充分なんだけど…
裏手には、ゆったり駐車場と食堂が。
なんなんだろね、人類は平等じゃないって昔も今も変わんないってことなのね。
で、今夜は、『LA BIANCARA』のアンジョリーノさん、ローザマリアさんに御招待いただいちゃった『i Tigli』ってお店に向かうわけ。
ムーミンパパHさんは、お二人と長いお付き合いなんだって。そういや、鎌倉のワインバーでは、かなり高打率で『LA BIANCARA』のワインがオンリストしてるわよね。お店の名前も「SO SAN」だし…
で、この『i Tigli』なるお店、ナゾなのよ。
「新しいコンセプトのピッツァ」… ピッツァといえばナポリ、ナポリといえばマルゲリータだって固く信じてきた世代としては、若干ならぬ恐怖を感じるホームページじゃんね。
じゃあ、行くの遠慮するかって?ノンノン、こんな機会を逃したらオタンコナスじゃん。僕だってアンジョリーノさんのワイン、ダイダイダイ好きなんだもん。
宿からクルマでちょいと走ると、マセッティって小さな町があって。そこに『i Tigli』はあるんだけど、
⬆すぐ数キロ北にソアヴェ、そして北東にガンベッラーラ。へー、知らなかったわ。
ソアヴェもガンベッラーラもヴェネト州なのは知ってたけど、ヴェローナ県だったのね。「ヴェネツィアのあるヴェネト州のワインです」って説明するよりも「『ロミオとジュリエット』の舞台のヴェローナと同じヴェローナ県の…」がいいじゃんね。
あ、ここだわ。なんかシャレオツ…
ヤバ、一番お安いトマトソースのピッツァ的なのが15ユーロ。既にナポリのピッツァ屋さんのマリナーラ価格の3倍以上。
そして、最高値のピッツァ的なのは1枚50ユーロ。うーむ、すでに異次元じゃんね。
なんか、キッチンスタッフの数、多いんですけど… お店はピカピカのキラキラだし、
店の外の猫さんがくっきり見えるほど窓ガラスもピカピカ。
うーむ、これは…
なーんてヤキモキしてたら、アンジョリーノさんとローザマリアさん、そして3歳のお孫さんが登場。優しいジイジとバアバじゃんね。
「久しぶり〜」「はじめまして〜」なんて会話をしながらディナーはスタート。
ビアンカーラの泡でかんぱーい!
さてさて、どんな感じ?まず前菜?
どしぇー!いきなりピッツァ的な…
アカザエビかしら、メニューには「赤いエビ」って書いてあったけど、これ、純ナマじゃん。
低温調理とかでもなく、ナマ。ナマのエビ。そして、とっても新鮮。リアルに新鮮。
そして、とっても想定外なんだけど、このナマでフレッシュでむっちりモッチリしゃっきりした生エビと、敷き布団のピッツァ的なのが、すげー合うの。そうなの、ねえ、そうなの?
うーん、初っ端からビックリ。そして、このディナーのあらゆる料理は「ピッツァ的なモノ」に載っかってくる予感、そして確信。
とーろー。これは、とっても宜しい本マグロさんのトーローじゃありませんの?
地中海の本マグロがマイウーなのは、二十年以上前にフランクフルトの市場の魚屋でキロ55ユーロ、赤身も中トロも大トロも均一価格で、入荷したときだけ売ってて。中トロ指定でヅケでデリシャスだったんだけど。
まさか、北イタリアのピッツァ的料理にドスコイ乗っかって、とっても美味しいって…
そして、極めつけの食材は、
ウナギ!
意味不明、ウナギとラルド(豚脂の生ハム)がピッツァ的料理に乗っかって、ソースは和風な甘いタレ。恐らく、画像だけみたら「えーっと、ちょっとアレじゃね?」って逃げ腰になる感じなんだけど。正直に言って。
でもね、もうナゾ過ぎるんだけど、美味しいのよ。ウナギへの火の入れ方なんて、よーく考えられてて。ゼラチン部分と身の食感も楽しいし。蒸して炭で焼く関東風うなぎ蒲焼では味わえない感じだし、和風のニュアンスが強いタレソースもばっちり合ってるし。
不思議なお店…
そして、「SO SAN 2010」。幸せ気分でココロもカラダも満たされるわけ。
「SO SAN」の造り手が、「SO SAN」の店主と「SO SAN」を呑むのを眺めながら「SO SAN」を呑む… 実に幸せな時間。
そして、小鳩のローストがピッツァみたいな生地に載ってきたり、
子牛の胸腺肉が、ピッツァみたいな生地に載ってきたり。
「SO SAN」の造り手が、「SO SAN」の店主と「SO SAN 2010」を呑み干して、「SO SAN 2012」を開けて呑む、のもいいじゃん。
実に良い時間。
なんか、このお店のドルチェは、日本人スタッフが担当してんだって。
まさか… ピッツァみたいな生地に載ってくるの?
ノー。ドルチェは自由。
ドルチェはビューティフル。
この「柑橘フルーツのスープ」、かるくマリネしたセロリの小さなキューブが入ってて、食感が心地よいの。素敵じゃんね。
〆のエスプレッソに、
ピッツァみたいなのは来なかったわよ。ブリオッシュみたいなお茶請け。
なんか、このお店のピッツァみたいな生地、具材によって小麦粉を変えたりしてるらしくって、
なんともこだわりのお店だったみたい。とっても驚いたし楽しめたし。
アンジョリーノさんの息子さんも途中で参戦して。イカしたナイスガイだし。
なんちゅーか、
贅沢なディナーだったわ。ホントにみんな元気なうちにイタリアに来て良かったし、明日のワイナリー訪問もめっちゃ楽しみだし。
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