にゃー🐈 ニャロです。
春の冷たい雨って、しみじみ冷たいわよね。「春」って看板に偽りあり、って感じ。
そんな寒い中、湘南の琉球唐手の修行ちびっ子たちは、大会で型や組手を披露しちゃったり。僕ボランティアでお手伝いしたり。
そんな寒い春の金曜日、久しぶりに鎌倉のピッツァ屋さんに行ったの。『ピッツェリアGG 鎌倉』っていう、ナポリのなんとか協会公認の看板が刺さってるお店。
僕が初めてナポリに上陸した1994年当時、日本にはリアルなナポリピッツァなんて存在しなかったのか、存在しても僕の貧弱なレーダーには引っ掛からなかったのか、わかんないけど。ナポリで食べたマルゲリータには腰抜けたしホッペが落ちたのよね。
そして、翌年1995年、中目黒に伝説のナポリピッツァのお店『SAVOY』がオープンしたのよ。これもびっくり仰天だったわよ。20世紀に、リアルなカンパーニャ州のモッツァレラチーズを使って、ナポリ式の薪窯で、ナポリ式の生地をナポリテイストで、確かマルゲリータが1500円(当時の消費税3%は内税だったような…)。
何回か行ったんだけど、飲み物や什器もリアルなナポリテイストでさ。カッチョいいお店だったんだから。
あの20世紀末からすると、令和5年の日本では国内産の牛乳モッツァレラチーズもレベルアップしてるし、お値段的にも300円でスーパーで買えちゃうし、
ナポリテイストなピッツァが1500円出せば、日本国内そこら中で窯焼きアツアツで食べれるようになったじゃんね。
でね、思ったの。「あれ?… なんで全然感動しないんだろ???」って。
そりゃさ、この『GG』に来るのも10回目以上だし、注文はいつもいつもマルゲリータだし。
美味しくないわけじゃなくって。そりゃ、今日のマルゲリータの生地の耳の部分、「ちょっと膨れてないなぁ」とか「昔はカットしないでアツアツで出てきたのに、頼んでも無いのに6分割して、その分冷めてて口内火傷しないなぁ」とかって思うけど、そんなのナポリでもアルアルだろうし。
鎌倉の『GG』、都内のお店の支店らしいんだけど、箱としてはナイスなのよね。ピッツァ窯丸見えのオープンキッチン、洒落っ気は無いけど素朴な客席。
なんだけどさ、店内の雰囲気がさ、お通夜みたいなの。そりゃ金曜日で、客席も2/3くらいの客足だけどさ。お客さんもシーン。キッチンもシーン。二人いたヤングなカメリエーレ達は、当然「シーン」… 誰か亡くなったの?
みんなサラリーマンというか雇われ飲食店員というか、にしてもつまんなそう。飲食店で働くのって、そんなにつまんないのかなぁ?ヒマだったらヤングギャルなカメリエーラたちにピッツアイオーロが馬鹿話してケラケラ笑ってたっていいじゃん、ナポリの「VERA PIZZA」認証のピッツェリアなんだし。だめ?
まー、今の時代、アホな客から本社に「オタクの店員、コロちゃん冷めやらぬ御時世にキッチンでゲラゲラ笑って、問題じゃない?」みたいな馬鹿げたクレーム入れたりすんのかもしんないけど、そんなもん真に受ける経営者だとしたらピッツェリアじゃなくってマクドナルドでもやればいいじゃん。
極めて個人的な見解だけど、僕の家族もナポリの『Antica Pizzeria Port’Alba』の思い出話になると、「あそこのカメリエーレのおっさんが、日本のタバコくれくれって煩かったわよねー、また行きたいねー」って。味が美味しいのって、当たり前で、好みのお店とか印象に残るお店って「ヒト」なんじゃないのかなぁ。
イタリアにも不味い店や、ドイヒーなサービスの飲食店、当然あるけどさ。ただ、イタリアで好みのお店を探す羅針盤『Osterie D’Italia』に載ってる小規模飲食店なら、
本社の顔色を窺う、とか、マニュアル接客とか、無いんじゃないかしら。別にイタリア語や英語なんて話せなくたって、イタリア人はボディランゲージの達人だらけだしね。
別にイタリアに限らず、フランスだってスペインだってトルコだってタイだって台湾だって、札幌だって島根だって山形だって、「熱い」飲食店は探せばあるじゃんね。鎌倉にだって、あるし。
つまるところ、「熱く」料理したりサービスしたりする「ヒト」が営んでる飲食店がある場所が、僕にとっての「本場」のお店みたい。ってか、そもそも「本場」って何なんだろ…
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