スナフキンのように気ままなワイン旅 北イタリア2023 #38 マジでリスペクトな大好きワイナリー『CANONICA (Barolo, CUNEO県, ピエモンテ州)』

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ぐるめ

にゃー🐈 ニャロです。

カノニカさんの宿は快適で、爽やかなバローロ村の朝が来るわけ。

ダブルベッド1台しかないお部屋だったから、僕はタイルの床で就寝したんだけど、普段自宅でもタイルで直寝してるぁら問題無し。シャワーのお湯の出もバッチリ。

さてさて、ドラクエのフィールド画面の村のアイコンみたいに可愛いバローロ村。

カノニカさんの宿には朝ごはん付いてないから、

プラプラ散歩して、適当なバールで、

カプチーノを一杯。

こうゆう普通のバールも、いいじゃんね。イタリアって、楽しいね。

そこら中が美しいバローロ村の朝。

宿に戻って、

今日は、

カノニカさんに葡萄畑とワイナリーを案内してもらっちゃうの。ワクワクどきどき♥

泊まってる部屋の窓から、醸造所の一部が見えてるんだけどね。

裏庭に植わってる葡萄は、食用葡萄なんだって。

穏やかな普通のおじさんにしか見えないジャンニ カノニカさん。

インポーターさんのWEBの写真、ジャンニさん、若い…

普通のおじさんに見えて、実際はスッゴイおじさんなんだかんね。

お家兼アグリツーリズモ兼ワイナリーの裏手に、

部屋から見えるステンレスタンクじゃんね。

日本向け出荷準備完了じゃんね。

狭いワインセラー内にギュウギュウぎりぎりに置かれた木樽さんたち。

勝手なイメージだけど、もっと古びた樽だらけかと思ったら、結構新しく見える樽もあって。

ここで木樽で熟成させてんのはバローロだけなんだって。「LANGHE NEBBIOLO」は木樽熟成無しなんだって。へー。

他のワイナリーでは、比較的大人しくしてた僕なんだけど、個人的に今回の訪問先で一番ワクワクなカノニカだから、ついつい聞きたかったことを聞いちゃうわけ。事前にインポーターさんのWEBの情報見ても書いて無かったことだからね。

1個目の質問は、「ジョヴァンニさんが造りたいのはバローロの畑で造る美味しいワイン?それとも、美味しいバローロ?」。

ほら、いわゆる「原産地呼称」っていうの?イタリアの「D.O.C.」とか「A.O.C.」とか。

いわゆる「自然派ワイン」の造り手さんたちって、考え方はそれぞれ色々なんだろけど、どっちかっていうと「お役所が決めた規定に沿って葡萄・ワイン造り」より「オレが思うように、規定に縛られず自由な葡萄・ワイン造り」をってほうが多いように思って。それで質問したの。

そしたら、ジョバンニさん、間髪入れず「もちろん、バローロを造りたい。しかもクラシックなバローロ(なんとかボーイズ的な斬新なのじゃなく(笑))だぞ」、って。ふむふむ、なるほど〜。

で、追い討ちをかけて、樽についての質問をジョヴァンニさんにしたわけ。「新樽の香りが強いバローロはエレガントどころか、オ下品というか、残念な感じが僕にはするんですが、そこにあるほぼ新樽のような樽だったり、新しい樽を購入した場合、新樽の樽香はどう対処するの?」って。

そしたら、「オッホン、ワシのやり方なんだけど、新樽を買ったら三ヶ月間、塩水を入れておくのだ。参ったか!」って、嬉しそうに。

む、むむむ!さすがは敬愛する大好きなバローロを醸す伊達男、ジョヴァンニさん。実に樽香について深い洞察をされているわけです。

「樽の内側を焦がしてロースト臭が強いのも嫌だし、塩水だと普通の水よりも木の香りを吸い出しやすいのである」と説明してくれた、はず。なんせイタリア語で「樽」って、ワインの造り手さんたちは「legno(レーニョ)」っていうのよね。直訳するとレーニョ=「木」なんだけど。

質問して良かったわ。大変よくわかっちゃったもんね。

ワイナリーを出て、

裏口から葡萄畑へ。

この⬆絞り器、結構最近まで使ってたって言ってたような…

裏門でて、ジョバンニさんの運転で坂をグイグイ登って、ほんの5分ちょい。道路脇にクルマ停めて。「ここがパイアガッロの畑だよ」

すっげー景色!斜面に美しいネッビオーロの畑。樹勢も葉っぱやツルの勢いも猛烈。

むふふ、これって、もう卒倒しそうに贅沢な時間じゃん。大好きなピエモンテのバローロエリアで、カノニカの畑を、6月の晴れの暑い日にジョバンニさんと歩けるなんてさ。

ムーミンパパHさんは色々聞いてたけど、僕は実は胸がいっぱいで、ひたすら感動してたの。ナイショだけどね。

やっぱり、今回訪問したトレンティーノ、フリウリ、ヴェネト、エミリア・ロマーニャはどこも開花時期だったのと比べて、ピエモンテの畑の葡萄の実は大きいのよね。「IL BONVICINO」で「モスカートは実の生育が早い」って言ってたけど、これネッビオーロだし。

カノニカのバローロの畑から美しく小さいバローロ村を見下ろす贅沢。

たまんないわ。

で、ワイナリーに戻って、

なんと、パイアガッロ2018を開けてくれちゃって、「試飲」。ジョバンニさんとムーミンパパHさんとの関係性ってことじゃんね。ここは大人しくコソコソ飲もうっと。

開けたて、綺麗だし重すぎず爽やかさも感じるお味。香りもそんなに開いてなくって。日本で何回か飲んだカノニカのバローロのイメージだったんだけど。

「試飲」… なはずだけど、バカ話9割。人間だもんね、マジメ話ばっかりじゃお腹痛くなっちゃうし。

でさ、僕って慎み深い謙虚なオトコじゃん。基本的に黙って、コソコソと呑んでたんだけどさ。

なんか、だんだん、そして加速度的に、美味しくなってきて。香りは穏やかだけどふくよかになってきて。たまらなく好きな香り。オレンジがかるような熟成香じゃなくって、バランス良い美しいネッビオーロの香り。うっとり。

更に、飲み味がね。もうとんでもなく美味しいのよ。酔ったから?飲み心地っていうか、もう麻薬みたい。ちょっぴり飲み込むと、すぐもう少し飲みたくなってたまらない。

もう無理、注ぐ。自分で自分のグラスに注ぐ。試飲が足りないわ。このワインには、まだまだ秘められた味わいが…

ん… んまい!ココロの中で呟いて、また自分のグラスに注ぐ。で、飲む。ん… んまい…

そんなコッソリ試飲に気付かれて、みんな「オレも」「私も」。おいおい、試飲のはずが、もうボトル残り僅かじゃん。やっべー。

ジョバンニさんの顔見れない。恥ずかしい… ここは一発、試飲コメントをカマしてやらないとね。

「ジョバンニさん、このワイン、どんどん香りも味わいも開いて、スルスル飲んじゃって止まりません。やはりカノニカのバローロは、抜栓した直後よりも、ゆっくり飲み進めるといいんですね。いや、実に美味しいし、ジョバンニさんと一緒に試飲できるなんて光栄です。で、もう一杯…」

ここでMOさん、堪らず、最後の一杯分を自分のグラスに全部ドボドボ。

そしたらジョバンニさん、「ハハハ、それはイタリアでは●●●っていうんだよ」って。

みんな「???」…

ジョバンニさん、その●●●ってどういう意味?って聞いたら、

「『恥ずべきヤツ』って意味。最後の一杯は、みんなに振る舞わないと」って。ウケる!

しかしまぁ、最高の時間だったじゃんね。ますますファンになっちゃったわ。

庶民の僕にしたら、超高級ワインだけど、年に1本は、自宅で抜栓したいワインじゃんね。

できれば2本、いや3本…

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