ナチュラル過ぎる料理人たちと旅するバジリカータ・プーリア・カンパーニャ・ラツィオ・ヴァレダオスタ・ピエモンテ 2024秋 #4 Monopoli➡Conversano➡Ariano Irpino

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にゃー🐈️ ニャロです。

呑気なアルベロベッロのトゥルッリ観光散歩の後、いよいよミシュラン☆レストラン「PASHA」へ。

元々、この4人組のイタリア旅は、シチリア計画だったのよね。


そんな人生で何十回もある旅じゃないし、だからエトナがある=ワンダフルなナチュラルワイナリーがいくつもあって、ご飯文化も幅広く深くて、見どころ満載なシチリアってのはガチガチの鉄板旅先なんだけど…


でも、ある日Aシェフが突如「パシャってレストラン行きたい、そこはプーリア州だからプーリア行こう!」って。

行きたいなら、行くしかないじゃんね。


ってんで、僕も初めてのプーリアの旅に企画変更となったって経緯での今回。
だから、ある意味で、この旅の前半戦のクライマックスと言えるわけ。じゃじゃーん!

しかも、
ミシュラン☆=サービスも☆=ワガママある程度OK?、っていう安易な考えで、なんと、
「ランチ営業開始前の仕込みを、厨房で見学できないか?」っていう、なんともエイヤなお願いをしてみたら、「OK」の返事。

ってわけで、アルベロベッロからイソイソとレストラン「PASHA」に来たんだけど。

あらあら、高級なエントランス、高級なウェイティングバーカウンター。あらあら、あらら…
で、我らが鎌倉のシェフ達は…

最初は黙って仕込みを眺めてたんだけど、カラス貝のヒゲ掃除あたりから手洗って、スススっと作業台に近づいて… 厨房での仕込み作業に何故かナチュラルに参加。


貝掃除に留まらず、クリエイティブなジャガイモを使った郷土料理パンツェロッティ風パスタの仕込みまで参加させてもらっちゃって。あーあー。

スーシェフHさんはドルチェの仕込みしながらシェフたちのアシストしてるギャルをマンマーク。ガッツリ見学してたじゃんね。

んで、ホール担当さんたちも出勤してきたもんで、ワインセラー見せてもらったりお茶話したり。

で、ランチスタート。


ワイン、1本はワインセラーで見つけたジュラのロゼを、

あとは「ナチュラルワイン縛り」で「テイスティングコース」を。お皿ごとに合うワインを、ってアブルッツォ州の「Villa Maiella」でも面白かったし。

で、何皿あったんだっけ…

味はどれも美味しいし、クリエイティブなお皿ばかりだし、贅沢だし。仔羊の一皿なんて、多分生後数カ月の赤ちゃん羊のか細い骨付き肉だったし。

まあ、個人的な嗜好や好みよね。
僕は、思いっきりシンプルで古典的な田舎の郷土料理イタリアンが大好物だから、まあアレなんだけど。


でも、思い出に残る☆ランチだった、はず。

お腹いっぱいでモノポリに戻って、プーリア最後の夜。
3連チャンで「Trattoria Pizzeria Da Zi Ottavio」に行きたいとこだけど、今日は残念ながら定休日。

だから、「RAISIN」掲載のワインバー「L’ultima goccia」へ。Aシェフはお疲れ&お腹いっぱいってんで休憩(そうゆう自己管理、めっちゃ大事、マジで)。

新市街地にあるこのワインバー、お腹いっぱいの今夜に我らには程よいバーで。
この旅で1回も食べてなかったブッラータチーズも食べれたし、野菜の小皿どれも面白いし。
ワインは地元プーリア&バジリカータ&カラブリアで全体の9割、まさに地酒バーなんだけど。

何杯目かで、L’Acino呑んでたらバーのママとハナシが始まって。


「このラーチノの『糸』ってキュベ、日本で飲んだ事ないけど、美味しいー!」
「あら、日本から来たの?じゃディーノに伝えなきゃ」


ラーチノのディーノさんとお友達らしいママがいきなりディーノさんとTV電話繋いで。


「おまえら、プーリアまで来て、うちに来ないとはナニゴトだ。明日来い」
「カラブリア遠いし、今回はムリ」
「クルマでそっから2時間半だぞ」

え?マジ?
イソイソとグーグルMAP検索したら、

まあ3時間はかかるけど、行けない距離じゃないじゃん。カラブリアっていっても、ラーチノがあるPratoって、カラブリアの北部なんだねー。

まあ、でも明日午後はカンパーニャ州のカンジャル訪問のアポイントがあるし、せっかくラーチノ行くならカラブリア満喫コースにしたいし。

ってわけで、「また来年か再来年にカラブリア行くからー」って。
しかし、それも親しみやすい美味しさのラーチノ、ちょっと興味が湧いちゃうじゃんね。

なんかサクサク呑んでたら小腹が減ってきて。
たしか近くに「RAISIN」掲載のトラットリアあったなー、〆にトマトスパでも…

って、徒歩数分の「Rosso Granato Monopoli」を覗いてみたら、パーティー大騒ぎ。
そう、この夜はハロウィンの夜。子供たちが何人もワインバーに「菓子寄こせ〜!」って来てたんだけど、ハロウィンってオトナたちも大騒ぎするもんなんだね。こりゃダメだ、退散…

で、翌日7日目、居心地の良い民泊を出発して北西へ。


途中、歴史遺産的なお城「Castel del Monte」を遠目に見ながら、田舎道を250km。クルマはプーリア州を出て、カンパーニャ州へ。

カンパーニャ州っていえば、州都のナポリだけじゃなく、青の洞窟のカプリ島や温泉アイランド イスキア島、アマルフィにヴェスヴィオ火山。観光地てんこ盛りだけど、それらは全部海沿いで。

カンジャルことCantina GiardinoのワイナリーがあるのはAriano Irpinoっていう、人口2万人の山間部の町で。

カンジャルって、少なくとも湘南エリアじゃやたら見かける、ってかナチュラルなワインバーならかなりグラスワインでだしてるワイナリーで。

今回の4人組は、かなり飲んでるワイナリーだから、みんな楽しみにしてて。それに聞きたいこともいっぱいあるし、ウキウキ訪問。

まず、午前中にワイナリー訪問して、ダニエラさんに案内していただいて。後からアントニオさんも登場。


自社畑も7ヘクタールまで増えてるそうで、でもちょい遠いってんで今回は畑は見れなくって。

ワイナリーで何種類かタンク試飲とボトル試飲させてもらいながら、質問コーナー。
「今は何人で?」
「最初6人、それから11人まで増やしたけど、今はまた6人に戻してやってる」
「ここ数年、味わいがクリーンになったと思うんだけど、なんでだろ?」
「それはね、うちは醸造経験ゼロで立ち上げたワイナリーだから、手探りでやってきてたんだけど。色々な同業の人たちと交流してくなかで、例えば樽やタンクの洗浄の徹底とか、洗浄方法とか見直したり、樽熟成期間を延ばしてオリをより沈めてから瓶詰めするようになったり(ノンフィルターだし)、クリーンになったって言われるのは嬉しい」
なるほどねー、なんかカンジャルって、香りや味の危うさにも魅力があったけど、そうゆう進化してるのが味の変化に表れてんだねー。

で、もう13:30過ぎ。
「今日の予定は?」
「ナニも無し。ワイナリー訪問日は、ナニも予定入れないようにしてて」
「じゃ、近くのトラットリアでお昼食べてらっしゃい、予約してあげるから。夜、また一緒に飲みましょ」
ってわけで、クルマで十分の「Trattoria Di Pietro Crescenzo」へ。もう14:30なんだけど…

「はいはい、聞いてるよ、お任せでいい?」って、めちゃんこ味のあるおじいちゃん支配人。
ワインはもちろんカンジャルで、貰っちゃったカンジャルTシャツがDragoneだったからDragone 2018を選択。
すでに、旨いトラットリアの風格が凄いこの店、相当凄い店で。

創業90年、今はおじいちゃん支配人の奥様が料理長。娘さんもキッチンに入ってて、家族経営濃厚な僕好みの伝統的なトラットリア。


Irpinoの郷土料理はどれもメチャ旨いんだけど、支配人おじいちゃんのクセが強烈、大好き♥

なんでも、最初はビール、次にワイン、最終的にグラッパにハマって、イタリア中の美味しいグラッパ蒸留元を訪問しまくったらしいおじいちゃん。
僕は知らんかったけど、Romano Leviさんなる亡くなられた造り手の古いグラッパが店内の棚中に陳列してあって。
食後に、若いカメリエーレにこっそり「Leviグラッパで開いてるのって、あるの?あったらちょっぴり呑みたいなー」って言ったら、「あるけど、僕の一存では…」って。
え?グラッパ出す権限の無いカメリエーレって…

そしたら、ニコニコしたおじいちゃん支配人がやってきて、「さぁ、一緒にグラッパを呑もう」って、3種類のグラッパ持ってきて。うわー。

アルコール最弱クラスのシェフ2名は、怖気づいて「ノーノーノー、ワターシ、グラッパ、ムリデース」って日本語で辞退。

なんて聞き入れるわけのないおじいちゃん支配人。
「まあまあ、オレを信じて飲んでみればいいんだけど、そんなにウダウダ言うなら…」
って席を離れて。

と思ったら、高そうなチョコレート持ってきて。
「これをな、こう割って…」
って、バキバキ割り始めて。で、
「このワンダフルなチョコを一口、でグラッパをくいっとやれば、それはもう素晴らしく美味しいぞ」、って。

グラッパに縁のないAシェフ、いわゆる「マリアージュ」には興味津々の性格だから、オジイの言う通りにパクっとチョコ摘んで、グラッパを…
「旨いっ!おおおぉー、こりゃ旨いよー!」
「全然酔わないし、胃もスッキリするー!」
※気付いてないだけで、酔ってます

まるで名作「美味しんぼ」の名シーンのような…
確かにナイスな組み合わせ。凄い良いチョコレートだし、3種類のグラッパのなかで透明な樽熟無しのタイプが1番合うなー。

もう16:00過ぎ。今夜も営業だってのに、おじいちゃん支配人もアメリカ人研修生も、キッチンからでてきた娘さんも、唯一残ってる我らがテーブルで… あげく、キッチンからは焼き菓子が、おじいちゃんはバローロキナートが。あーあー。

うひゃー、凄い楽しかったなぁ。

これぞ田舎トラットリアの恐ろしさ、とりあえずAriano Irpinoの外れのホテルにチェックインして昼寝(ってか、もう夜…)。

カンジャルのダニエラさんから、「夜は、19:30にAriano Irpinoのお城のあたりでー」って連絡が来て。
ん?お城?

この町の中心部は丘になってて、てっぺんにCastello Normannoなる古城があるみたい。
んで、ひと休みしてからクルマで向かうと、なんだか凄い渋滞。みんなお城目指して登ってる。なんで?

なんか、ハロウィンの名残りのお祭りパーティー的イベントがあるみたい、やだなー、クルマ停めれないしー。

と冷や冷やしながら駐車スペース探してたら、なぜか運よくクルマ停めれて、ダニエラさんアントニオさんと合流。

「お城の真下のスペース借りてて、毎年瓶詰めした15%くらいを熟成させてるの。今70000本くらいかしら」、なんだって。秘密の入り口から入ったとこは、洞窟というか地下塹壕というか。そこら中ワインボトルだらけ。

将来的にはココにイベントスペースやゲストハウスを作って、なんて考えてるんだって。へー。
そんな地下蔵で、アントニオさんが開けてくれたのは…

とにかく、そんなカンジャルの熟成庫で、アントニオさんダニエラさんと一緒に呑むカンジャルのお味は、そりゃまあ、全くもう、そんな味じゃんね。

今夜は当然、夕飯無しで就寝。
ローマからプーリア州への往復運転は楽じゃないけど、おかげで途中下車のカンジャル訪問できて、素晴らしい時間過ごせたから、最高じゃんね。

いよいよ明日は前半戦最終日の8日目、カンパーニャ州のカゼルタでピッツァ食べて、ラツィオ州のワイナリー「LA VISCIOLA」を訪問するじゃんね。

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