2025年5月中部イタリア旅 ワイナリー前編(Alessandra Divella, Andrea Cervini, Il Farneto, Vigna di San Lorenzo)

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ぐるめ
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にゃー🐈️ ニャロです。

ヤバいヤバい。

大雨の日曜日、大谷翔平さんホームラン2本打っちゃうし、2本ともライブで目撃しちゃったし。

木曜から、またモンサン&パリだし。

今回のパリホテルはどこだろ?また近くのナチュラルなワインバーとかワイン屋開拓しないと。モチロン「RAISIN」フル依存で。

こう言っちゃなんだけど、流石は革命の街パリ。ワインバーやワイン屋さんのオッチャンやお姉さん、結構英語通じるのよね。

大好きなのは美味しいイタリアワインだし、訪問したいのもイタリアの美味しいワイナリーだけど、フランスのナチュラルなワインへのリスペクトは当然あるし、実際凄いワインがいっぱいあるし。

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最近、ますます自分の好みのワインがわかってきて。

初めて行く酒屋やワインバーやビストロ行ったら、とにかくダメ元で、「SO2(英語だとSulfur、イタリア語だとZolfo、フランス語だとSoufre)添加無しのか、もしくは一番少ないヤツ」って。

少なけりゃ美味しいってわけじゃなくて、でもSO2苦手度数マックス(独特の臭い、飲み口の硬さ)な僕としては、ネガティブ要素を絞り込める=打率アップするわけで。

かつ、「新樽はゼロがいいし、古樽でも樽香が薄い、もしくはコンクリかステンレスタンク熟成」で「タンニン重くなく、白でもロゼでも赤でもオレンジでもいいからサラッとした、スルスル呑める今美味しいワイン」って言えば、お店さえ良い店なら結構な打率で好みのワインが出てきたりするのよね。

⇧の2本は、どっちもそんな感じでパリの酒屋に選んでもらったサヴォワ辺りのアルテスとシャルドネなんだけど、意味無く旨い。淡い味わいで、スルスルーっと呑んじゃって、すぐ空っぽになっちゃう。こうゆうのは、イタリアにはなかなか無いのよ。

そんなお楽しみがあるから、過酷極まる海外ツアコンバイトとか止めらんないんだけど。8月はプラハやミュンヘンやウィーンに泊まるから、ビアバーやワインバー廻るの楽しみだし。

だけど、僕のココロはイタリアにあるわけ。味だけよければイイってもんじゃないって、流石に0.5世紀生きてるとわかってくるというか、30年ワイン呑み続けて脳ミソが発酵熟成してくると感じちゃうというか。

ってわけで、自分の忘備録として、今回訪問した10軒のワイナリーのうちの前半4軒をね、サササーっとまとめちゃうんだけど。

まず、1軒目。ロンバルディア州Gussagoにあるスプマンテのお姫様Alessandra Divella。

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ここは2年前に近く通って行かなかったんだけど、ホント行って良かったー、ってシミジミ。AlessandraさんのGussagoへの愛、泡への愛がね、めっちゃ感じられて。

僕が二十代カメリエーレやってた広尾のリストランテには普通にシャンパーニュのクリスタルとか置いてて、バブル弾けた余波残ってても近所の大使館関係者やリッチ日本人は結構飲んでたりしたし、泡も色々飲んできたけど。

僕が桁違いに凄い泡だと思うのはヴェネト州Daniele PiccininのEpoche、シチリア州LongaricoのALL’ OMBRA DEI PINI、ヴァレダオスタ州Vevey Albertの1000Bulles、そしてここDivella。あら、全部イタリアの泡。

これらの中でも、ひときわ音階が広いというか、いろんな美味しい香りや味わいがあって、幸せな気分になっちゃうのがDivellaで。シャルドネとかピノ・ネロってよりAlessandraさんの愛の味、マジで。

ワイナリーお伺いしてわかっちゃったんだけど、彼女のセンスやワインにかける熱も凄いけど、地元Gussagoへのナチュラルな愛がハンパないのよ。

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3年前に鎌倉に来たこと、Alessandraさんよく覚えてて、「酒屋の奥さんとか、印象深い(サラ様だ…)」とかって話しながらワイナリー見せてもらったんだけど、

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原酒がね、って泡のワインっていろんな造り方あるんだけど、彼女がいわゆるクラシック方式(ググればすぐわかるのが令和の便利さ)なんだけど、ショ糖をいれて瓶内二次発酵(泡造り)する前の樽熟成してる白ワイン(ロゼだとロゼワイン)のお味がね、もうおったまげ。

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贅沢にも、開けてくれた3種類の泡(シャルドネだけ、ピノ・ネロだけ、とCH+PN)と、それぞれのキュベの樽原酒を比較試飲させてもらったんだけど、ハッキリ言って樽原酒のお味がブルゴーニュの特級白(新樽っぽさや、過度の樽香は無い)的な偉大さを感じるワインで。

美しい酸、ミネラル感、塩味、華やかだけど穏やかで、ウットリしちゃうワイン。

なんつーVigneronsガールやねん…

それぞれ最高に素晴らしいスプマンテなんだけど、どれも明らかに原酒そのものの香りや味の延長線上の味で。

さすがに質問しちゃうじゃん、「樽原酒をスティル白として瓶詰め、なんて考えは?」。

それに対する彼女の回答が痺れるわけ。

「私はGussagoに生まれ育ったから、スプマンテ以外は造らないし考えたこともない」。

これって、つまり…

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フランスのシャンパーニュみたくジャンジャン広告宣伝費使って売価アップ活動してるロンバルディア州の泡ワインDOCG産地のフランチャコルタの右端に位置してるのがGussagoで。

だから、泡のエリアなのよね。フランチャコルタを名乗るかどうかは別として。

そして、氷河由来の栄養豊かさなフランチャコルタ西北部エリアと明らかに異なる土壌なのがGussagoだって熱く語ってたAlessandraさんなんだけど(たまたま、某フランチャコルタの生産者の来日セミナーで土壌とかの話聞いてたから理解できたけど…土壌話は常に難解)、とにかく飲めば感動するのが彼女のワイン。

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小雨だったけど、粘土+石灰岩のワイナリー前の畑をAlessandraさんと一緒に歩けて、幸せだったなー。生きてて良かったー。

この後にレストランのワインリストでDivella見つけるたびに胸ドキドキしたもんね。そうゆうもんじゃんね、マジで。

で、2軒目はエミリア・ロマーニャ州Piacenzaからクルマで南に30分のAndrea Cerviniさんのワイナリー。

正直、あまり知らないワイナリーだったんだけど、日本で本人登場の試飲会があって、そこで飲んだSBとかすげー美味しいなーって思って。

もう北イタリア回る予定決まってたから、本人に「畑見せてー」って日本での試飲会当日お願いしたら「いいよー」って。

アグリツーリズモもやってるから、「泊まれよー」って言われたんだけど、今回は例の「Fratelli Pavesi」と「Vecchia Piacenza」予約しちゃってたから泊まんなかったんだよね。でも、次回は泊まるかんね。お料理も郷土料理で拘ってるらしくって。

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日本での試飲会で、この地域の土壌とか地形とか説明聞いてたけど、ホント美しい丘陵地帯で。

エミリア・ロマーニャ州とロンバルディア州の間を流れるポー川流域とかにピアチェンツァやモデナやパルマやボローニャみたいな大都市があるから、なんかこの辺りって平野のイメージが強いんだけど。

南側は山岳地帯で、トスカーナ北部のアペニン山脈に繋がっていくんだねー、行くと色々アタマに入ってくるんだよなー。

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アグリツーリズモの食堂で、パノラミックに広がるブドウ畑を眺めながら試飲する彼のワインは日本で呑んでるのと変わらず美味しいんだけど、やっぱSBは素晴らしいし。

ロゼも素晴らしいねー、ジュラのピノ・ノワールの薄ウマなロゼみたい。エミリア・ロマーニャのワインがめっちゃ好きになっちゃうじゃんね。

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次回エミリア・ロマーニャをうろつくときは、Cerviniさんとこ拠点にさせてもらおっと。

3軒目は、日本で良く目にするエミリア・ロマーニャ州のワイナリー「IL FARNETO」。モデナ南西にクルマで30分のCastellaranoにあって。

お手頃なお値段だけど、実にしっかり正統派美味しさだから、1回畑とワイナリー見てみたくってアポイントとったんだけど。

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ここの畑も、全然平地じゃなくって、美しくなだらかな丘に広がってて。

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イタリアでは殆どボトルを見かけないIL FARNETOなんだけど、元々アメリカと日本への輸出が多いんだって。あのファンキーなエチケットにしたのも、アメリカのインポーターからの強いリクエストがあったからだそうで。

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ただ、エチケットの軽いファンキーなイメージに反して、収穫ブドウをヘタらせないための大型冷蔵倉庫を導入してたり、あの正統派でクリーンなナチュラルさには理由がちゃんとあるんだなー。

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醸造のタンク温度が上がりすぎた時用の冷却設備も入れてて。アメリカ市場向けとか、ナチュラルながらにクリーンな味わいを求められそうだもんね。

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更に東へ。

4軒目は、エミリア・ロマーニャ州でもロマーニャに位置する「Vigna di San Lorenzo」。

Brisighellaっていう、それはもう美しい小さな村があって、随分昔にオリーブオイルを求めて旅したことがあった村なんだけど。

数年前に横浜のマッジョで飲んだサンジョベーゼが素晴らしくって、でその後に鎌倉のレストランで試飲会があって、Filippoさんと話して「畑見せてー」ってお願いしてたから、数年越しでの訪問になった次第なんだけど。

かなり広い醸造&熟成スペース見せてもらって、

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まあなんとも、ラボみたい。いろんな種類の容器が並んでて。

僕は彼のサンジョベーゼが飛び抜けて好きなんだけど、なんかクラシックなトスカーナのサンジョベーゼの雰囲気があって、でも柔らかさもあって。

でも、白や醸し白や、いろんなキュベというか造りが全く違うイメージのワイン色々あるなーって試飲会で思ったんだけど、なるほどなーっていう感じ。試行錯誤するのが好きなんだって。

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彼の畑だけじゃなく、買いブドウの畑も案内してもらったんだけど、とにかく美しい眺望の畑ばっかりで。流石が「イタリアで最も美しい村」に選ばれてるBrisighellaを見渡すエリア。

そして、位置的にアペニン山脈の背中に位置してて、トスカーナにも繋がっていくロマーニャ地方だから、サンジョベーゼとかトレッビアーノとか、トスカーナと共通性があるのが理解できたし。

まあでも、あの畑から見下ろす景色を思い出しながら呑むFilippoさんのワインは、そりゃ更に美味しいじゃんね。

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精力的なFilippoさん、元々は牛舎だった古い建物をアグリツーリズモに改装工事中で。工事してくれてるアルバニア人大工さんたちとお昼のBBQご一緒させてもらって。

アドリア海を挟んだ対岸がアルバニア。彼らの焼いてくれた豚肉ステーキやソーセージやウサギ、熾火でアチアチでFilippoさんの赤ワインと最高。

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アルバニアの果実蒸留酒とかも食後にご馳走になっちゃって、Brisigjellaを見下ろして呑めば酔いが廻るじゃんね。

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この後、片道1時間運転して大都市ボローニャに行ったんだけど、

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一番眠気が強烈で、途中で1回休憩お昼寝したのよね。やっぱ安全運転第一だし。

やっぱワイナリー訪問は1日1軒がマストだし、昼からグラッパ呑んだら運転は気をつけないとね。

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