にゃー🐈 ニャロです。
カノニカさんの宿は快適で、爽やかなバローロ村の朝が来るわけ。
ダブルベッド1台しかないお部屋だったから、僕はタイルの床で就寝したんだけど、普段自宅でもタイルで直寝してるぁら問題無し。シャワーのお湯の出もバッチリ。
さてさて、ドラクエのフィールド画面の村のアイコンみたいに可愛いバローロ村。
カノニカさんの宿には朝ごはん付いてないから、
プラプラ散歩して、適当なバールで、
カプチーノを一杯。
こうゆう普通のバールも、いいじゃんね。イタリアって、楽しいね。
そこら中が美しいバローロ村の朝。
宿に戻って、
今日は、
カノニカさんに葡萄畑とワイナリーを案内してもらっちゃうの。ワクワクどきどき♥
泊まってる部屋の窓から、醸造所の一部が見えてるんだけどね。
裏庭に植わってる葡萄は、食用葡萄なんだって。
穏やかな普通のおじさんにしか見えないジャンニ カノニカさん。
インポーターさんのWEBの写真、ジャンニさん、若い…
普通のおじさんに見えて、実際はスッゴイおじさんなんだかんね。
お家兼アグリツーリズモ兼ワイナリーの裏手に、
部屋から見えるステンレスタンクじゃんね。
日本向け出荷準備完了じゃんね。
狭いワインセラー内にギュウギュウぎりぎりに置かれた木樽さんたち。
勝手なイメージだけど、もっと古びた樽だらけかと思ったら、結構新しく見える樽もあって。
ここで木樽で熟成させてんのはバローロだけなんだって。「LANGHE NEBBIOLO」は木樽熟成無しなんだって。へー。
他のワイナリーでは、比較的大人しくしてた僕なんだけど、個人的に今回の訪問先で一番ワクワクなカノニカだから、ついつい聞きたかったことを聞いちゃうわけ。事前にインポーターさんのWEBの情報見ても書いて無かったことだからね。
1個目の質問は、「ジョヴァンニさんが造りたいのはバローロの畑で造る美味しいワイン?それとも、美味しいバローロ?」。
ほら、いわゆる「原産地呼称」っていうの?イタリアの「D.O.C.」とか「A.O.C.」とか。
いわゆる「自然派ワイン」の造り手さんたちって、考え方はそれぞれ色々なんだろけど、どっちかっていうと「お役所が決めた規定に沿って葡萄・ワイン造り」より「オレが思うように、規定に縛られず自由な葡萄・ワイン造り」をってほうが多いように思って。それで質問したの。
そしたら、ジョバンニさん、間髪入れず「もちろん、バローロを造りたい。しかもクラシックなバローロ(なんとかボーイズ的な斬新なのじゃなく(笑))だぞ」、って。ふむふむ、なるほど〜。
で、追い討ちをかけて、樽についての質問をジョヴァンニさんにしたわけ。「新樽の香りが強いバローロはエレガントどころか、オ下品というか、残念な感じが僕にはするんですが、そこにあるほぼ新樽のような樽だったり、新しい樽を購入した場合、新樽の樽香はどう対処するの?」って。
そしたら、「オッホン、ワシのやり方なんだけど、新樽を買ったら三ヶ月間、塩水を入れておくのだ。参ったか!」って、嬉しそうに。
む、むむむ!さすがは敬愛する大好きなバローロを醸す伊達男、ジョヴァンニさん。実に樽香について深い洞察をされているわけです。
「樽の内側を焦がしてロースト臭が強いのも嫌だし、塩水だと普通の水よりも木の香りを吸い出しやすいのである」と説明してくれた、はず。なんせイタリア語で「樽」って、ワインの造り手さんたちは「legno(レーニョ)」っていうのよね。直訳するとレーニョ=「木」なんだけど。
質問して良かったわ。大変よくわかっちゃったもんね。
ワイナリーを出て、
裏口から葡萄畑へ。
この⬆絞り器、結構最近まで使ってたって言ってたような…
裏門でて、ジョバンニさんの運転で坂をグイグイ登って、ほんの5分ちょい。道路脇にクルマ停めて。「ここがパイアガッロの畑だよ」
すっげー景色!斜面に美しいネッビオーロの畑。樹勢も葉っぱやツルの勢いも猛烈。
むふふ、これって、もう卒倒しそうに贅沢な時間じゃん。大好きなピエモンテのバローロエリアで、カノニカの畑を、6月の晴れの暑い日にジョバンニさんと歩けるなんてさ。
ムーミンパパHさんは色々聞いてたけど、僕は実は胸がいっぱいで、ひたすら感動してたの。ナイショだけどね。
やっぱり、今回訪問したトレンティーノ、フリウリ、ヴェネト、エミリア・ロマーニャはどこも開花時期だったのと比べて、ピエモンテの畑の葡萄の実は大きいのよね。「IL BONVICINO」で「モスカートは実の生育が早い」って言ってたけど、これネッビオーロだし。
カノニカのバローロの畑から美しく小さいバローロ村を見下ろす贅沢。
たまんないわ。
で、ワイナリーに戻って、
なんと、パイアガッロ2018を開けてくれちゃって、「試飲」。ジョバンニさんとムーミンパパHさんとの関係性ってことじゃんね。ここは大人しくコソコソ飲もうっと。
開けたて、綺麗だし重すぎず爽やかさも感じるお味。香りもそんなに開いてなくって。日本で何回か飲んだカノニカのバローロのイメージだったんだけど。
「試飲」… なはずだけど、バカ話9割。人間だもんね、マジメ話ばっかりじゃお腹痛くなっちゃうし。
でさ、僕って慎み深い謙虚なオトコじゃん。基本的に黙って、コソコソと呑んでたんだけどさ。
なんか、だんだん、そして加速度的に、美味しくなってきて。香りは穏やかだけどふくよかになってきて。たまらなく好きな香り。オレンジがかるような熟成香じゃなくって、バランス良い美しいネッビオーロの香り。うっとり。
更に、飲み味がね。もうとんでもなく美味しいのよ。酔ったから?飲み心地っていうか、もう麻薬みたい。ちょっぴり飲み込むと、すぐもう少し飲みたくなってたまらない。
もう無理、注ぐ。自分で自分のグラスに注ぐ。試飲が足りないわ。このワインには、まだまだ秘められた味わいが…
ん… んまい!ココロの中で呟いて、また自分のグラスに注ぐ。で、飲む。ん… んまい…
そんなコッソリ試飲に気付かれて、みんな「オレも」「私も」。おいおい、試飲のはずが、もうボトル残り僅かじゃん。やっべー。
ジョバンニさんの顔見れない。恥ずかしい… ここは一発、試飲コメントをカマしてやらないとね。
「ジョバンニさん、このワイン、どんどん香りも味わいも開いて、スルスル飲んじゃって止まりません。やはりカノニカのバローロは、抜栓した直後よりも、ゆっくり飲み進めるといいんですね。いや、実に美味しいし、ジョバンニさんと一緒に試飲できるなんて光栄です。で、もう一杯…」
ここでMOさん、堪らず、最後の一杯分を自分のグラスに全部ドボドボ。
そしたらジョバンニさん、「ハハハ、それはイタリアでは●●●っていうんだよ」って。
みんな「???」…
ジョバンニさん、その●●●ってどういう意味?って聞いたら、
「『恥ずべきヤツ』って意味。最後の一杯は、みんなに振る舞わないと」って。ウケる!
しかしまぁ、最高の時間だったじゃんね。ますますファンになっちゃったわ。
庶民の僕にしたら、超高級ワインだけど、年に1本は、自宅で抜栓したいワインじゃんね。
できれば2本、いや3本…
コメント