にゃー🐈 ニャロです。
久し振りに、サラリーマン時代の同僚たちとの『飲み会』ってヤツに参加しちゃったもんね。
僕入れて参加者は四人だったんだけど、恐ろしいことに、飲み会中の議題の4/5は会社ネタ、残り1/5が株式投資ネタだったわ。やっぱり、会社って、大人のディズニーランドなのね…
みんな目をキラキラと輝かせながら、職場面白話に華を咲かせてたわよ、ナイスだわ。
フムフム、サラリーマンも大変なんだけど、『地球温暖化』対策も大変なことになってて、ちょうど今、イギリスで気候変動対策の国連の会議「COP26」が開催されてるって、知ってた?
気合いが凄い環境活動家のグレタさんも、現地でデモ活動頑張ってるんだって。環境守るために「江戸時代の生活に戻りたいか?」って言われると、冬寒そうだし、飛行機でのイタリアどころか北海道や沖縄旅行も難しくなっちゃうし、ちょっと「うーん」なんだよなぁ。
電気自動車一台作るのに必要な二酸化炭素排出量はガソリン車の倍なのよね。「タダ」ほど高いものは無いのと同じ、「EVは二酸化炭素排出量ゼロ」って、実際はゼロじゃないの。
フォルクスワーゲンの試算では、EV充電時の電力に風力発電だけを使うと仮定すると、生産から含めたトータルのCO2排出量は、EVはエンジン車の半分以下になるんだって。
ってことはさあ、自動車のEV化を頑張って100%達成して、しかも充電する電力が全て再生可能エネルギーでも、今の半分くらいのCO2排出しちゃうってことなんだから、グレタさんの主張はある意味ではロジカルなのよね。新興国ではまだまだ自動車が欲しい人がいるわけだし。
本気で「温暖化ガス削減」するなら、これ↓なのよ。メチャンコ二酸化炭素発生させる製鉄所も全て閉鎖で、高層ビルも低層ビルも止めて木造か石造りか。グレタさんも、日本で生産する乗り物を来年から全部これにすれば、ニッコリよね。
無理でしょ? 秦野とか山間部にお住まいで、自家用車が『籠』って。そう、民主主義って、こういう判断を求められたとき、みんな自分に優しいから、時として正しく無かったり、マヌケな結論がでちゃうこともあるのよね。
今回の『COP26』で、温室効果ガスの排出削減対策がとられていない石炭火力発電所の新規建設中止などを盛り込んだ声明に、ヨーロッパ各国など40か国あまりが賛同したんだけど、アメリカ・中国・日本は賛成しなかったのよね。
ヨーロッパ連合 EU(European Union)って、日本なんか比較にならない、政治的に成熟した大人な民主主義国家27ヵ国(4.5億人)の集合体。『出来杉くん』が27人いるわけだから、「二酸化炭素を出しちゃうけど、エネルギー安全保障とかも考慮して、石炭火力発電もちょっとはオッケーにしようよ」なんて結論にはならないのよね。妥協を嫌うというか、小学校の学級会での結論に良い意味で似てる、って思うわ。
一方で、軍事国家 アメリカと人治国家 中国が共通してるのが、『お前のモノは俺のモノ』『俺がルールだ、文句あっか』ってジャイアン思想。政治的には民主主義と共産主義で真逆なのに、オモロイわよね。
この『欧州』と『アメリカ』の環境対策への考え方の違いが、僕が保有する石油メジャーの二社、アメリカ本社の『エクソン・モービル』とオランダ本社の『ロイヤル・ダッチ・シェル』の決算にも明確に出たのよね、今回。なかなか株主としては悩ましいわよ。
エクソン・モービル 10月30日発表の2021年4~6月期決算は、最終損益が46億ドル(約5100億円)の黒字(前年同期は10億ドルの赤字)だったの。原油相場の上昇で売上高が前年同期の2.1倍の677億ドルに増加したんだけど、4~6月の石油販売価格が1バレル60~63ドルと前年同期の2.9倍に上昇したり、天然ガス価格も約7割上がったんだから、採算が大幅に改善するのは当然よね。
足元11月頭のWTI原油先物価格は80ドル超えだし、7~9月平均は70ドル超えだから、次の四半期決算はさらにムフフでしょ。
こんな感じで最終損益が急回復してるんだけど、
アメリカ勢の考え方って、「二酸化炭素排出権の売買だったり、二酸化炭素を回収・貯蔵することで、トータルでカーボンニュートラルを実現」っていう、良くも悪くも現実解路線だから、『エクソン・モービル』にせよ、同じアメリカの石油メジャー『シェブロン』にせよ、「帳尻合わせるから、もっと石油掘っちゃう? 新しい油田開発しちゃう?」って中期的ビジネスプランっぽいのよね。
欧州が『ダメダメ、そもそも化石燃料を掘ったり燃やすこと自体減らしていこうよ。新規投資は全部、再生可能エネルギーじゃないと』って出来杉くん的な主張をしつつ、同じ化石燃料である天然ガスをロシアに「送ってよ、もっと、もっと必要なのよー」って叫んでるヘンテコな状況のなかで、オランダ本社の『ロイヤル・ダッチ・シェル』は自然再生可能エネルギーへの転換を国に約束させられて、結果として決算も見通しを下回ったし、人気投票の数値である株価もドーンと下がったのよね。
結局、樹脂作ったりするための原油由来のナフサなんかを、サウジアラビアとかロシアから買うんだったら、じゃあなんで『ロイヤル・ダッチ・シェル』にオランダの最高裁判所はそんな判決だしちゃって、どうすんの? って破綻してるよう見えるのが、『出来杉くん』的な欧州。原発廃止のドイツも、原発大国フランスから電気買ってるしね。
グレタさんからみたら、欧州もアメリカも、どっちも化石燃料の採掘と燃焼を継続するって大枠では一緒ってわけで、なんとも世界規模での騙し合いっぽいわよね。ワクワク。
決算前後の『エクソン・モービル』と『ロイヤル・ダッチ・シェル』の株価推移のチャートを比較すると面白いわよ。
まずはアメリカが本社の『エクソン・モービル』、10/30の四半期決算発表以降、『WTI』原油先物価格が85ドルから80ドル割れまで価格が下がったんだけど、エクソンの株価は下がらずなのよね。
それに対して、オランダ(欧州)が本社の『ロイヤル・ダッチ・シェル』、10/28の四半期決算発表後にカックン下がってるでしょ。
シェルの四半期決算内容に対する失望売りもあるとは思うけど、やっぱり株式市場は『人気投票』、原油や天然ガスの取り合いをリアルに想定する世界中の投資家たちは、軍事国家アメリカ政府の後ろ楯で『ガンガン掘ろうぜ』ってスタンスのエクソンのほうが「儲かりそうじゃん、お金に良いお金も悪いお金も無くて、増える投資が良い投資」って評価されてるリアルなんじゃないかなぁ。
一方で、『ESG』投資って、見たことあるんじゃない? Environment(環境)・Social(社会)・Governance(企業統治)の頭文字の略称で、利益だけじゃない指標も評価して、良い評価の企業に投資しようよ、って。『ESG投資』が世界の主流なら、シェルの株価のほうが優位なはずだけど、実際リアルには、そうじゃないってことみたいね。
コロナ対策の飲み薬のイギリスでの承認とか、人類の活動再開が加速すると、ますますリアルな世界でのエネルギー消費が増えていくって思わない?
旅行するなら飛行機、自動車、そして半導体とかハーネス不足で生産が落ちてる自動車やらの生産がリカバリーすれば、ますます原油由来の樹脂材料やらも需要増えるもんね。そして、北半球の冬が来るわ。ガンガン暖房しちゃうんでしょ、みんな。
今後数年は、原油価格トレンドは上がるんじゃないの、っていう僕の予測に沿って、『エクソン・モービル』は『波待ち』投資継続よ。増配発表は今回なかったけど、「来年2022年から2023年までに100億ドル(約1.14兆円相当)を上限とする自社株買いを再開する」って発表もあったし、ムフフな波待ちで楽しみだわ。
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